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ECzine Day 2024 Autumn

2024年8月27日(火)10:00~19:15

ECzine Day 2023 Summer レポート(AD)

ヤッホーブルーイングの売上を上げるサイト改善 顧客の動きを「色」で把握し根拠にもとづくPDCAを実践

 ECサイトのコンテンツや構成が「独りよがり」になっていないだろうか。2023年6月14日開催の「ECzine Day 2023 Summer」に、「よなよなエール」などのクラフトビールで知られる株式会社ヤッホーブルーイングの通販事業ユニット ユニットディレクター 桂馬拓也氏と、株式会社ユーザーローカル コーポレートセールス カスタマーサクセスチーム シニアリーダー 嶋田彩野氏が登壇。ヤッホーブルーイングが行っている「顧客目線のサイト改善」を紹介した。

ページの「どこ」を顧客が読んでいるのか

 ヤッホーブルーイングが活用する「User Insight」は、ウェブサイトに関する数値分析やヒートマップ分析、SEO分析、入力フォーム分析などの機能がある総合アクセス解析ツール。本セッションで紹介されたのは、数ある機能の中でもヒートマップ分析SEO分析の活用事例だ。

 ヒートマップ分析は、ページを閲覧したユーザーがページのどの部分を読んで、何をクリックしたかといった行動を、視覚的・直感的に把握できる機能。「どの部分まで表示したか」「熟読した箇所」「クリックが多い箇所」を色分けして表示する。

ヒートマップを使うと、ページの「見られ方」が直感的にわかる
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 SEO分析は、「Google Search Console」との連携によって、サイトへの流入状況を把握できる機能。期間ごとの変化分析や、検索キーワードの組み合わせ分析、検索結果の上位ページとの比較などが可能だ。嶋田氏は、「どこを改善すべきなのかを検討する際の材料が発見できる」とその特徴を紹介した。

株式会社ユーザーローカル コーポレートセールス カスタマーサクセスチーム シニアリーダー 嶋田彩野氏
株式会社ユーザーローカル コーポレートセールス カスタマーサクセスチーム シニアリーダー 嶋田彩野氏

トップページの効果を高めた“小さな実験”

 ヤッホーブルーイングは、BtoCのチャネルとしてeコマースを重視しているという。

「1997年の創業時、当社は地ビールブームに乗って成長しました。しかし、ブームの終焉とともに売上が右肩下がりになり、実店舗でも取り扱ってもらえなくなりました。そこで、eコマースでの販売を始めたところ、売上がV字回復していったのです。EC運営に注力することは、会社の成長エンジンにつながると考えています」(桂馬氏)

株式会社ヤッホーブルーイング 通販事業ユニット ユニットディレクター 桂馬拓也氏
株式会社ヤッホーブルーイング 通販事業ユニット ユニットディレクター 桂馬拓也氏

 同社が運営する公式通販サイト「よなよなの里」では、約10種類の製品に加えて、初心者向けの「クラフトビールはじめてセット」やギフトセット、オリジナルグラスなどを販売している。同ストアでは以前からPVやUU、直帰率、滞在時間などは分析していたものの、閲覧範囲やよく読まれる内容など、顧客の動きをつかむ細かい分析ができないことが課題だった。

 そこでヤッホーブルーイングが導入したのが、User Insightだ。桂馬氏は、User Insightを活用した取り組みを3つ紹介した。

 最初の取り組みは、User Insightを使った「小さな実験」によってサイトを改善してみること。実際にPDCAを回すことで「データ活用による改善」を社内に浸透させる狙いがある。

 具体例がトップページの改善だ。従来は「製品一覧」を最上部に配置し、その下に季節限定セットなどの「おすすめ商品」が表示されていた。これに関して、同社内では「今買ってほしい『おすすめ商品』を最上部に配置するべき」と「いろいろなビールを知ってもらうために『製品一覧』を上に配置しておくべき」の2つで意見が割れていた。

 そこで、同社では試験的に配置を入れ替えて分析。ヒートマップを見比べると、「おすすめ商品」を上に配置したページでは、ユーザーの閲覧範囲が広がっていた。また、上部に配置した「おすすめ商品」のクリック数が増え、下部に変更した「製品一覧」のクリック数はあまり減っていなかった。

実施した結果
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「配置を入れ替えたことで、『製品一覧』のクリック数を減らすことなく、『おすすめ商品』への動線を強化できました。効果的な打ち手として社内でも納得感が高まり、成果の良いほうを採用できました」(桂馬氏)

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「決めきれない」人に向けた情報発信

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この記事の著者

加納由希絵(カノウ ユキエ)

 フリーランスのライター、校正者。地方紙の経済記者、ビジネス系ニュースサイトの記者・編集者を経て独立。主な領域はビジネス系。特に関心があるのは地域ビジネス、まちづくりなど。著書に『奇跡は段ボールの中に ~岐阜・柳ケ瀬で生まれたゆるキャラ「やなな」の物語~』(中部経済新聞社×ZENSHIN)がある。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:株式会社ユーザーローカル

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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