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【オンライン】ECzine Day 2026 February (2026.02.13)

石川森生氏と探る、これからのECとビジネススキルの磨き方

成功事例の功労者は一人じゃない 石川森生氏×RESORT河野氏が“縁の下の力持ち”の価値可視化を議論

 ものにあふれ、オンライン・オフラインの売り場がシームレスになる現代。あらゆる選択肢が増える中、既存の価値観にとらわれない働き方や価値創造の手段も生まれています。これまで様々な事業を興し、育ててきた石川森生氏らが立ち上げた共助組織「MAISON KAPPA」もその一つです。様々なプロフェッショナルに話を聞き、それぞれの成長のきっかけやそれを掴むまでの行動、身につけてきたスキルなどを紐解く本連載、第4回は少し毛色を変え、「“名もなき功労者”をどう讃えるか」について、MAISON KAPPAや株式会社RESORTの共同創設者でもある河野裕太氏と意見を交わしました。

前回の記事はこちら

寿司職人からデザイナーへ 異色のキャリアが生んだ「現場視点」

━━聞いたところによると、河野さんはインタビューほぼ初経験だそうですね。

河野(MAISON KAPPA) そうですね。日陰の人なので(笑)。

石川(MAISON KAPPA) でも、プロフェッショナルな仕事をしている人ほど、こういった取材やセミナーのような表舞台に出たくないと考えたり、アピール下手で表に出る機会がなかったりするケースも多いと思うんですよ。だから、今回は“表に出ない人代表”として河野にしゃべってもらい、業界内でもより多くの人にスポットライトを当てるにはどうしたら良いか、考えていきたいなと思っています。

━━河野さんは、デザイナーやクリエイティブディレクターとしてのキャリアが最も長いとお聞きしました。どこからこうしたキャリアを歩み始めたのか、ぜひ教えていただきたいのですが。

河野 地元は広島で、普通の田舎の高校生でした。地元の大学に入ったのですが、家庭の事情もあって中退し、環境を変えるためにアメリカで寿司職人になったんです。マサチューセッツ州のケープ・コッドといういわゆる避暑地で1年半ほど働いていたのですが、「カリフォルニアから声がかかったけど行く?」といわれたタイミングで自分を見つめ直すため、ニューヨークに行ってみることにしました。そこで出会った日本人と話していたら、やはり日本に戻りたくなって、一旦友達の家に居候させてもらう形で帰国したんです。

 ただ、日本に帰っても孤独だし、お金もないから稼がなきゃだし、いろいろアルバイトをしてみることにしました。その中の一つ、インテリア雑貨店で働いていた時に知り合った人と意気投合して、移動式の花屋を始めたんです。ただ、原価がかかる割に利益を出せないんですよ。「これはダメだ」と思い、当時流行っていたプリザーブドフラワーをオンラインで売ろうと方向転換しました。

 最初は友人のつてをたどってECサイトのデザインをお願いしていたのですが、「やりたいことを形にするなら自分たちで勉強して手を動かしたほうが良いな」と感じる瞬間があり、そこからデザインそのものが仕事になっていきました。個人仕事の延長線上で案件を受注していたら、某外資系車メーカーから依頼があり、ウェブマスターとして携わるのを機に法人化しました。それがRESORTの前身となる会社です。

株式会社RESORT 共同創業者/MAISON KAPPA 主宰 河野裕太氏
株式会社RESORT 共同創業者/MAISON KAPPA 主宰 河野裕太氏

石川 学校に通って専門知識をつけたわけではなく、人生そのものを試行錯誤する中でデザイナーに行き着いたと。

河野 地方に住んでいると、クリエイティブな仕事って「特別な人しかなれないもの」なんですよ。ただ、大人になってその世界にだんだん近づくにつれ、「自分の力を試してみたいかも」と思うようになってきました。最初は自転車操業でしたけど、実績を作ると出会いもきっかけも増えます。石川さんも、その中で出会った一人です。

石川 もう10年ぐらいになりますかね。

河野 そうですね。最初は「マーケター」って職種そのものを信用していなかったので、石川さんと会ったときも身構えていました。でも、「ECでどうやって勝つか」といったやるべきこと・やりたいことをわかりやすく説明してくれたし、ロジックの組み方がおもしろかったので、マーケティングやECの世界にも踏み込んでみたいと思うようになったんです。

 デザインって属人化したり、再現性がなかったりするように見られますが、実はそうではないと思うんですよ。売るためのページを作るのなら、アートディレクションして良い写真を撮るだけでなく、商品説明やブランディングなどマーケティングとのかけ合わせが必須です。逆に、良い商品には過度なデザインは必要ない。“飾ることがユニーク”ではないので、そこにコストをかけるなら、もっと適切な違うところにかけようよ、と。そう疑問を抱いていたタイミングだったので、石川さんがよく話す「あるべき姿からの逆算」「再現性」といったキーワードに共感したんです。

━━王道キャリアを歩んできたわけではないからこその視点かもしれませんね。

河野 「こうあるべき」みたいなものを決めつけるなよ、という気持ちは常にあるかもしれません。

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「案件が事故らない」も立派な名誉 語られにくい“真摯な仕事”の価値

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この記事の著者

ECzine編集部 木原 静香(キハラシズカ)

立教大学現代心理学部映像身体学科卒業後、広告制作会社、不動産情報サイトのコンテンツ編集、人材企業のオウンドメディア編集を経験し、2019年に翔泳社に入社。コマースビジネスに携わる方向けのウェブメディア「ECzine」の編集・企画・運営に携わる。2025年4月1日より、ECzine 副編集長を務める。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://eczine.jp/article/detail/17443 2026/01/30 07:00

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