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【オンライン】ECzine Day 2026 February (2026.02.13)

ECビジネス・スタンダードの再定義

ECビジネスのスタンダードを揃え直す―HOWの議論を卒業するために、もう一度「前提」の話をしよう

 「最新の広告手法やツールを取り入れているのに、なぜか利益が残らない」。そんなEC現場の閉塞感の正体は、小手先の「HOW(手段)」に溺れ、ECビジネスの「スタンダード」を見失っていることにあります。本連載では、ECグロースの原理原則を再定義し、どの形態のECでも欠かせない「共通言語(OS)」について解説。第1回となる今回は、EC領域における課題を整理します。

はじめに:なぜ今ECの「スタンダード」について話すのか

 はじめまして。PALA株式会社の兒嶋仁視です。ECグロース支援を行う会社の代表として、様々な企業の事業成長に伴走しています。

 私はこれまで、100億規模のメーカー通販、嗜好品のD2C、そしてゼロからのブランド立ち上げまで、複数のECビジネスで事業責任を担ってきました。

 15年近くこの業界に身を置く中で、数多くの担当者や経営者と対話するたびにECビジネスに対する違和感を覚えていました。そして、会社を立ち上げて支援業を始めた今、その違和感が確信に変わってきています。

 その違和感とは、「EC(通販)ビジネスの基礎となる『論理構造(ロジック)』を理解できていないまま走っている現場があまりに多いのではないか?」ということです。

 マーケティングには数多のフレームワークがあると思いますが、EC(通販)ビジネスにおいても、「これを押さえておけば大きな失敗はしない」という構造的な解が存在します。しかし、驚くほど多くの現場で、この共通認識が抜け落ちているのです。

なぜ、ECビジネスは「車輪の再発明」を繰り返すのか

 メーカー通販からD2Cへなど、EC領域の主役となるプレイヤーが変わるたびに、皆が同じ議論をし、同じ落とし穴にハマり、同じ問題をゼロから解き直している印象があります。

 使っているシステムが時代ごとに変わったりしているので、ある程度仕方ない部分ではあるのですが、なぜ、これだけ経験が蓄積されているはずのECビジネスで、過去の正攻法(車輪)を活かさず、なぜ毎回ゼロから「車輪の再発明」を進めてしまうのでしょうか。

 私が辿り着いた答えはシンプルです。ECの「スタンダード(基準値)」が体系化されていないからではないでしょうか。

 現状は、ECビジネスを評価・判断するための「スタンダード」が、形式知化されておらず、組織や人ごとにバラバラな状態です。本連載の目的は、ECビジネスをどう評価し、どう判断し、どうグロースさせていくのか。その土台そのものとなる「スタンダード」な知識を提供します。

 近いうちに、AIがEC運用に関わるTipsを提示したり、EC運用そのものを代行したりする未来が来るでしょう。しかし、その根底にあるECビジネスのロジックを理解しているか否かで、判断や意思決定の精度は劇的に変わるはずです。

 メーカーECやD2C、単品通販などあらゆるECビジネスにおける共通言語を提示する。それがこの連載の出発点です。

次のページ
ECの議論は、HOW(手段)に偏りすぎている

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この記事の著者

兒嶋 仁視(コジマ ヒトミ)

PALA株式会社 代表取締役 大手日用品メーカーにて、健康食品・化粧品のEC事業を統括。その後、クラフトチョコレートブランドにてEC責任者を務め、2025年7月にPALA株式会社を設立。 現在は、D2Cブランド、大手日用品、アパレルブランドなど、複数の企業のECやブランド立ち上げを支援中。事業戦略か...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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