「卸値について」のQ&A
卸値について
Name:honey Date:2010年05月29日 23:21
初めまして。この度はとても解りやすく参考になる本をありがとうございます。早速ですが質問させていただきます。
私はオリジナルの雑貨を作って販売しようと思っているのですが、自分のネットショップだけではなく、なるべく他のショップさんにも商品を置いて貰えたら良いなと考えております。
そこで「卸値」というものは、定価の何%くらいに設定すれば良いのでしょうか?
教えていただけたら幸いです。よろしくお願い致します。
著者の田中です。[honey] さん、読んでいただきありがとうございます。卸値ということですが、商材と販売店の仕組みによって異なりますので、一般的なお話しをさせていただきます。店舗は販売価格の20〜40が最低の利益の目安として考えます。つまり売値の60〜80%が仕入れ価格となります。薄利多売の店舗でなければ、30%できれば40%を考えるはずです。と考えると、卸先に販売価格の60%で出しても利益が出ることが必要となります。ここまでは、メーカー([honey] さん)から直接販売店に卸した場合の価格設定です。
直接ではなく、販売店の間に代理店(問屋)みたいな存在があり、その代理店を通して販売店に商品を卸していく場合には、その代理店の利益も必要となるので、売値の40〜50%が卸値となります。代理店は販売店に比べて運営コストがかからないので、利益率は販売店よりも少ないのが普通です。
一般的にはこのような数字だと思いますが、私が携わった商品で考えると、卸値は35%だったり、50%だったり、70%のものもあったりと、商材によってバラバラです。[honey] さんのオリジナル雑貨ということなので、商品価格が決まっているわけではありません。直接販売店に卸すのか、間に代理店を入れるのかを考えて、制作原価から販売店まで利益が確保できるように最終販売価格を決めていくのがよいのではないでしょうか。販売価格はユーザーが、その商品を購入するのに妥当だと思える価格が理想ですが、メーカー([honey] さん)も販売店もビジネスなので、利益を確保することは重要です。同時に、その価格に見合う価値ある商品を作るということも非常に大切です。ユーザー目線で妥当な販売価格を考えた場合、代理店を入れることが難しいのであれば、直接販売店に卸すことを整備することを考えます。
また、卸値は実際には交渉次第ということになります。仕入れ個数や販売形態(買取か委託か)にもよります。仕入れ個数が少ない段階では、卸値は高めに設定して、「○○個以上で卸値を下げる」という契約もよくあります。「買取であれば販売価格の60%で、委託であれば70%で」という契約もあります。販売店にしてみれば、売れる商品であれば条件が多少悪くても取り扱いたいと思うはずです。メーカーにしてみれば、販売チャンネルを作りたいので、まずは取り扱いしてもらいたいと思うはずです。需要と供給のバランスによって価格も決まってきますので、当初の数字は暫定的なものとして、テスト期間を設けて販売するという店舗もあります。いずれにしても、商品力と交渉次第だと思います。がんばってください。参考になれば幸いです。
Name:田中 正志 Date:2010年05月31日 11:00
田中様、とても詳しいご回答感謝致します。
大変参考になりました。
また何かありましたら、その時はよろしくお願い致します。
Name:honey Date:2010年06月01日 00:34