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「今のウェブ接客ツールは『接客』に値しない」 シンクエージェント代表、樋口進が見据える新しい接客とは

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2018/05/18 11:00

パターン化した接客から、ニーズを掘り起こす提案型の接客へ

 樋口氏率いるシンクエージェントで提供する「SCreen SHOP(スクリーンショップ)」は、デジタルサイネージを活用したリアル拠点での販売ツール。このソリューションでは、ネットショップの良さと実店舗の良さを統合し、インタラクティブなタッチパネルを利用しながら商品の魅力を増幅して生活提案をするというハイブリッドな方法を採用している。

 「通常の店舗のように商品を手に取ることができない代わりにデジタルサイネージを活用して、利用シーンやTPOなどのさまざまなケースをイメージさせることができます。タッチパネルの操作によってコーディネートの提案をすることができ、ユーザーの顔を取り込めば自分に似合うかどうかを確認することもできる。また画面の背景を変えれば、オフィスでどのように映えるのか、パーティー会場ではどのように見えるのかといった利用シーンごとの見え方も楽しめます。

今のECサイトは、『いっぱい商品を集めたから自由に選んでね』と、少しユーザーを放り出しているような状態にもみえますが、これらの機能を活用することによって、ユーザーは新たな気付きを得ながらショッピングを楽しむことができるんです」

SCreen SHOPでデモを行いながら、「いずれはカメラを内蔵し、このアバターも、目の前のユーザーの顔にしたい」と樋口氏は話す

SCreen SHOPではアイテムを自由に組み合わせるだけでなく、タッチパネルとECサイトを連動させ、
ユーザーのスマートフォンから購入することも可能

 この他にも、「Store Walks」では、VR動画でバイヤーが提案する実店舗の世界観をバーチャルに再現することによって、実店舗誘引とECの販促効果を高めることを可能とし、「VRooming3D」ではサイネージ上に3Dオブジェクトとして家具を展示・販売することができる。

 「一見すると、弊社のサービスは現行のECの代わりのように見えますが、この仕組みが浸透することによって、既存のECとは全く異なった買い方が生まれるのではないかと考えています。

たとえば、現在、ECサイトで衝動買いのトリガーとなるのは、タイムセールがメインですよね。しかし、売り場や組み合わせも含めた商品提案をすることで、ユーザーが新たな価値に出会うことで商品を購入する。値段以上の生活価値を感じて購入する。これは、ECサイトではこれまでにない購買行動です。

デジタルテクノロジーは日々発達していますが、まだまだ手付かずの領域が山ほど眠っているのではないでしょうか」

 ユーザーをパターン化した接客から、ニーズを掘り起こす提案型の接客へ。それによって、ユーザーに対して新しい発見や出会いを創出することができれば、サムネイルから商品を選択するだけのECサイトとは異なり、体験としてのECへと変わっていく。実店舗とネットショップそれぞれの魅力に精通した樋口氏だからこそ出した答えは、ECの未来を変える可能性を秘めているのではないだろうか。

【調査資料DL】実店舗とECを併用している人の割合は?ファッション購買行動調査

シンクエージェントが実施した、ファッション購買行動調査の資料です。ECの利用の仕方、実店舗での接客ニーズなど、具体的な数字を明示しながらシンクエージェントが解説。ファッションにおける消費者行動の詳細なデータを知りたい方は、ぜひご覧ください。ダウンロードはこちら

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