第5変革期、挑戦の柱を「プラットフォーム事業」に携えた意味とは
1953年に紳士洋服店として創業し、時代に合わせた度重なる改革を経て売上高2,931億円(2025年2月期)、国内アパレル業界第3位の地位にまで上り詰めたアンドエスティHD(旧アダストリア)グループ。同社は、2024年10月に長年運用していた公式ウェブストア「.st(ドットエスティ)」を「and ST(アンドエスティ)」に名称変更し、リブランディングを実施。現在は「Play fashion! プラットフォーマー」を目指し、自社ECのオープン化を進めている。
「これは、単なるリニューアルではなく、縮小するアパレル市場の中で我々がどうお客様に価値提供をしていけるか考えた末の『5th CHANGE』といえるものです。マルチブランドSPA戦略からさらなる進化を図り、プラットフォーム事業、グローバル事業、ブランドリテール事業の3本柱で今後事業拡大をしていこうと考え、様々な取り組みを行っています」
この変革の中心にあるのが、リアルとデジタル双方の店舗運営を通じて得た「顧客とのつながり」と「売り場作りのノウハウ」を結集した、株式会社アンドエスティの「プラットフォーム事業」の発展である。会員数2,100万人(2025年11月時点)、スタッフの力も生かした売り方でアプリ経由売上70%以上という驚異的な数字を記録する場を他社にも開放することで、業界全体の発展や活性化に貢献するプラットフォームを構築。これによって顧客に“ワクワク”を提供するのが同社の考えだ。
「『and ST』の起点は、『Play fashion!』というコーポレートミッションにあります。お客様の毎日を楽しいものにするにはどうしたら良いか考えた結果、自社グループブランドにこだわらず、お客様が求めるものを手に取れるオープンな場作りをしようと方向づけました。アパレルに限らず、様々なカテゴリーのブランド様に出店いただき、現在ワクワクの形を広げていこうと挑戦中です」
