旅行会社のTUI、コスメ・美容情報サイトの@cosme Braze活用事例を紹介
続いて伴田氏は、ドイツの旅行会社「TUI」によるBrazeの活用事例を紹介した。同社はカスタマーエンゲージメント施策でアップリフトを図り、アプリで予約する顧客数や旅行に付随するサービス購入、アプリによるホリデーシーズンの売上比率増といった成果を収めている。
「旅行商材は旅前、旅中、旅後と顧客のフェーズやタイミングに合わせたコミュニケーションが必須です。TUIの事例は、まさにハイパーパーソナライゼーションを実現した事例といえるでしょう。こうした取り組みは、結果として広告のCPA(Cost Per Acquisition)を下げることにもつながります」
Brazeを使ってパーソナライズに注力する日本の事例としては、コスメ・美容の総合情報サイト「@cosme」を運営するアイスタイルの取り組みが紹介された。同社はオンライン・オフラインを通貫した年間700本の施策をBrazeで実現。月間アプリダウンロード数210%、購買率200%、購買UU数110%という結果を記録している。
セッションの最後には、ハイパーパーソナライゼーションを実現するAI機能をデモンストレーション。購買離脱の予測や、ユーザーデータに基づいた配信チャネル・時間の最適化と配信を自動で行える機能を紹介した。
「シナリオの最適化では、結果を待ってからの評価ではなく、あらかじめユーザーの趣味嗜好、属性行動に基づきコンバージョンが高い内容にそれぞれ自動で振り分けます。ベーシックな機能ですが、ユーザーの好みに合わせた商品のレコメンデーションもあり、どんなメッセージだと刺さるのか瞬時に提案してくれるのが特徴です。
また、コピーライトアシスタント機能では、文言を入力するとAIが自動で刺さりやすい内容にブラッシュアップしてくれます。AIを活用することで、現場の負荷を軽減しながらより良い顧客体験の提供につながります」
伴田氏は、AI機能を組み込んだソリューション活用の利点について、これまで関係構築してきた顧客にさらなる良質な体験提供ができると挙げ、「マーケティングレベルを引き上げるためにもぜひチャレンジしてほしい」とまとめた上でセッションを終えた。