ダイナミックプライシングは、商品やサービスの価格を季節や需要などに合わせて変動させる料金システムを指す。元々は航空券やホテル、スポーツ観戦チケットなどに適用されてきた料金システムで、夏休みや年末年始などのホリデーシーズンは値段を上げたり、人気チーム同士の試合は料金を高くしたりすることで、高い収益性の獲得や閑散期のコストの穴埋めを実現できる仕組みとなっている。
EC事業者においても、安定した売上確保や機会損失、ロスを減らす上で、季節需要や在庫数に応じて商品価格を定期的に変える仕組みを取り入れるケースは存在する。代表的な例は、寒暖差により需要が大きく変わる商材や、多くのカラーバリエーションやサイズを揃える必要があるものの、需要の偏りが目立つアパレル関連商材などでの導入だ。
なお、ダイナミックプライシングの運用は、手動では困難なため、専用システムの導入が必要となる。近年はAI(人工知能)を使った変動コスト制の導入も可能となっているが、導入にもコストがかかる点や、頻繁な価格変更による顧客離れにも考慮する必要がある。長期的な需要予測を行った上での適切な価格設定や、顧客側にもメリットがあることを訴求するなどの工夫が求められる。
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