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店舗DXのトレンドから探る「CXの新しいかたち」 電通アイソバーが語る未来の顧客体験とは

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2020/11/04 11:00

 いまや、あらゆる業種の企業が取り組むデジタルトランスフォーメーション(DX)。とくに小売事業では、店舗でのデジタル活用が喫緊の課題となっている。より良い顧客体験を提供するために、店舗において求められるDXとはどのようなものか。実際に何から手をつければ良いのか。2020年10月6日に開催された「ECzine Day 2020 Autumn」にて、CXデザインファームとして企業課題の解決を支援してきた電通アイソバーの口脇啓司氏と門別 諭氏が、店舗DXの指針や最新事例、具体的な取り組み方などについて説明した。

コロナ禍を背景に加速する店舗のデジタル活用

電通アイソバー株式会社 プラットフォームコンサルティング部 エグゼクティブ プランニング ディレクター 口脇啓司氏

 ここ数年で広く浸透してきたデジタルトランスフォーメーション(DX)だが、とくに今年は店舗ビジネスを展開する企業にとって、その重要性が増していると言う。これは「コロナ禍による影響が大きい」と口脇氏は語る。

「外出制限や感染対策への意識向上から、たとえば『人との接触を避けたい』など、消費者の価値観・行動が大きく変化しました。また、コロナ禍の影響で多くの企業は業績が低下しており、いまだに改善傾向が見られない状況です」

 こうした現状の課題に対して、「大きくふたつのテーマで店舗DXに取り組むことが求められる」と口脇氏は指摘する。

 ひとつは、「DXによる店舗運用の効率化」だ。これは主に企業ニーズに対応するものであり、デジタルによるオペレーション改善やコストダウンを目指す。もうひとつは、「デジタルによる店舗体験」。こちらは主に顧客ニーズに応えるもので、デジタルによる既存ビジネスの収益性向上を目指す取り組みとなる。

「DXの実現には4つのステージがあり、デジタルによるオペレーション改善はステージ1、既存ビジネスの収益性向上はステージ2に相当します。その先が本来のDXとも言えるより高度なステージで、ステージ3は『近接ビジネス創出によるマネタイズ』、ステージ4は『デジタルによる自社ビジネスの抜本的な改革』となります」(口脇氏)

 ステージ1・2は「デジタイゼーション」、ステージ3・4は「デジタライゼーション」と呼ばれる。店舗DXとしてデジタイゼーションに取り組むことで、現在抱えている店舗の課題解決だけでなく、本来のDXであるイノベーティブなビジネス変革へと進む足掛かりにもなる。

 続いて口脇氏は、日本における店舗DXのトレンドとして、次のような事例を紹介した。

バーチャル店舗

 インテリア・家具業界や不動産業界ではすでに多く導入されており、実際の店舗画像を3D化して自宅で店舗内を歩いて見てまわるようなウォークスルー感に加え、気になる商品の詳細確認やECと連携してその場で購入することも実現。非接触な環境で実店舗に近い店舗体験を提供している。 

オンライン接客

 TSIホールディングスグループのボディケアコスメショップ「Laline(ラリン)」では、テキストメッセージやチャット、ビデオを使い、店舗の販売員がリアルタイムでオンライン接客するサービスを提供。従来は店舗でしか享受できなかった質の高い接客を、ECサイトの顧客(オンラインユーザー)が受けられるようになっている。

店舗内行動計測

 来店数や滞在時間、時間帯別の混み具合、店舗内の行動などのデータを計測し、店舗オペレーションの効率化やマーケティング活動に活用。店舗でも、ECサイトと同様に顧客行動を数値化しKPIで管理して、接客の質の向上や効率的な人員配置、在庫量の最適化や商品陳列の改善などを可能としている。

体験型ショップ

 2020年8月に、体験型ショップ「b8ta(ベータ)」が日本に上陸。タブレット端末と商品がセットで棚に置かれ、来店者は実際に商品を触りながらタブレットで詳細情報などを閲覧できる。購入も可能だが、あくまでも商品を「体験」することを主体とした店舗。来店者の行動データは細かく計測され、マーケティング施策や商品開発などに活用される。

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