ディスプレイ広告やSNS広告、最新のプロダクトも試してみる
リターゲティング以外のディスプレイ広告・SNS広告に十分に取り組めているか?
GoogleはAndroidやGmail、Googleマップなどで非常に詳細なユーザーデータベースを持っている。Facebookも、ユーザーの生年月日や性別、学歴・職歴、位置情報(チェックイン)など膨大なデータを保有。こうした巨大企業ならではの膨大な顧客リストを使ったターゲティングは、やはり利用してみる価値がある。
小山氏は特に成果の出やすい鉄板プロダクトとして、Google ディスプレイネットワーク(以下、GDN)の「コンテンツターゲット」「購買意向の強いユーザー層」、Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(以下、YDN)の「サーチターゲティング」、Facebookの「類似オーディエンス」を挙げた。
新しいプロダクトにチャレンジできているか?
GDNの「ライフイベントターゲティング」では、「最近大学を卒業した」「最近引っ越した」など、ライフイベントに基づくターゲティングが可能。「年収ターゲティング」も利用できるようになった。
「特にGoogleでは、こうした新しいプロダクトが毎月のように出ています。チェックして気になったものは、ぜひチャレンジしてみてください。Googleの担当がついているなら、どんどん話を聞いて教えてもらいましょう」(小山氏)
成果に応じた適切なコスト配分や予算調整も重要なポイント
デバイス別、性別、年齢別などの配分が適切か?
デバイスや性別、年齢ごとの広告配信のコスト配分が適切ではないために、全体の成果を損ねているケースが多いという。たとえば図のように、男性には55万円のコストをかけてコンバージョンが3件、女性には70万円使って同24件といったバランスのまま配信を続行しているようなケース。本来なら、男性を除外するだけでCPAが大幅に改善されるはずだ。
「媒体の提供する自動入札機能を利用していれば、目標のCPA・ROASに向けて自動で調整されるので、それほど心配はありません」
媒体やターゲティングごとの予算を厳格に切り分けすぎていないか?
月額の予算が決まっていて動かせない、さらには「検索連動型広告に1日○万円」「リターゲティングに○万円」といった細かいレベルで厳格に区切っている会社も少なくないそうだ。こうした運用は、機会損失が発生しやすい。費用対効果が良いのにもかかわらず、「予算上限のため配信ストップ」となってしまうからだ。
「成果を追いながらPDCAを回し、柔軟に調整していくべきです。状況に応じて予算配分をある程度変動できるような体制・環境を整えておくということも大切です」(小山氏)
当日はこれらを含む、全21のチェックリストが紹介された。運用型広告は、わずかな調整の差によってその成果が大きく変化するケースも多い。このチェック項目をもとに、改めて運用の方法を見直してみてはいかがだろうか。