SNSが大きく変えた、オンラインの広告とCRM
MAは、リピートEC/通販に大きな恩恵をもたらすと思われます。直近私が取り組み、非常に有効な成果をあげ、可能性を感じさせたテストスキームをご紹介しましょう。
このテストスキームは、現在のオンライン広告への課題意識が発端でした。通常、広告のゴールはコンバージョンにおきます。SNSを含んだ大抵のオンライン出稿においては、広告からクリック誘導でランディングページへ送客し、購買転換を狙います。
しかしその反面、オンラインの広告スキームは、とにかく売り込み色が強くなりがちで、そののパターンがあまりにも蔓延してしまいました。もっと、顧客の興味関心をじっくりと高めて、十分な理解を得られたタイミングでコンバージョンを促すようなマーケティングの王道に沿ったやり方はないものか?と考え、新たな活用スキームを模索しました。
そこで、「EC/通販事業者におけるAI活用をテーマにしたセミナー集客」をゴールとして、SNSを活用した集客の新たなスキームをテストしました。このスキームではまず、個人とのチャットラインを開くことを広告の目的におきました。この目的が達成されると、個人にチャットメッセージを発信することが可能になります。次に、発信するチャットメッセージを、ユーザーに役立つワントピックに絞りました。それも、メッセージではイントロだけを流し、全体の文章はLPに誘導しました。このLPはあくまでお役立ち情報だけで、最初はセミナー集客には触れません。
こうして、チャットメッセージで何通かのお役立ち情報を送ったところで最後に、「このような情報をまとめて知りたい方にはセミナーをご用意しています」として、初めてセミナーLPへと送客をするのです。
しっかりと認知理解を深めたユーザーのコンバージョン率はやはり高く、その質が違ってきます。これはまさにリピートEC/通販での顧客啓発・育成の考え方と一緒です。製品力をしっかり伝えることが有効な商材には、このスキームをリピート型EC/通販でも十分活用することが可能であり、今後、事例も増えてくると思われます。