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ECzine Day 2024 June

2024年6月6日(木)10:00~17:40(予定)

どこまでもロジカルに EC・通販事業の全貌を徹底究明

変化を続ける「オンライン」と「オフライン」 テスト中の新たな集客スキームとは

 今なお成長を続けるEC・通販業界。さまざまなノウハウやトピックが生み出されている反面、表面的な部分に振り回されている局面も散見されます。EC・通販事業者として、そのビジネスの「本質」が何であるのか。事業者としてユーザーにどのように価値を提供していくべきか。プランクトンR 執行役員 通販支援事業部長 川部 篤史氏が、あらゆる切り口からロジカルに解き明かしていきます。第6回は、「オンライン」と「オフライン」 の付き合い方と、テスト中のSNSを活用した新たな集客スキームについて述べていきます。

売上アップのための5つのアプローチ

 前回は、新規獲得フェーズの広告からリピート引上・育成にいたるCRMの領域を、一連の流れとして俯瞰して捉えることについてお話しました。今回で、広告とCRMの全体像の話は一区切りとなります。次回以降は、それぞれ個別フェーズでのノウハウに踏み込んでいきます。

 それぞれ個別の領域について話し始める前に、事業者としてまず心に留めておいていただきたいことを、今回はお話しします。

 広告とCRMを用いて目指すものは、製品の真価を引き出し、顧客の納得を最大化するため、ということをこれまでの連載でお話してきました。では、それが結果として現れるものは何であるか、といえば、当然事業収益の拡大になります。

 収益を上げるには、売上を上げるか、費用を下げるか、のどちらかです。そのうち、売上を上げるためのパターンは基本的に次の5つに集約されます。

1)Up Selling たくさん買う

同時に複数個の購入を促す手法。「縦積み」とも呼ばれます。既に製品を気に入ってくれているユーザーに向けた、継続CRMのフェーズで効果を発揮する手法です。

2)Repeat Selling 何度も買う

EC・通販事業者にとって、もっとも大事な手法です。製品の良さをしっかりと認識してもらったうえで、長く付き合いを続けてもらえることを目指します。

3)Up Greading 高いものを買う

プライスラインを上のランクに移行してもらう手法。複数のライン展開をしている場合に用いられます。

4)Cross Selling 他にも買う

ベースとなる2があった上で、そのついでに他の物も買ってもらう手法。コミュニケーションが必要な割には単発の売上にしかならず積み上げが薄いため、効果を出しにくい手法でもあります。

5)Referral Selling  他の人も買う

好意的な購入者が周囲へインフルエンサーの役割を果たすことで購入を後押しする手法。友人紹介プログラムなどがこれに当たります。2とならんで収益インパクトが大きく、大事な手法です。

 上記の内1と3と4は、EC・通販事業者の間でも混同されていたり、人によって違った意味で使われたりすることが多いので、注意が必要です。

 リピートビジネスを行う事業者にとっては、2と5は特に重要度が高いものです。また、意外に思われるのが4ではないでしょうか。業界的に馴染みの深いワードでもあり、パートナーから提案される機会も多い取り組みですが、実態としてはさほど大きな効果を見込めないことも多いもの。その効果をちゃんと試算して、労力を割く優先順位を検討しましょう。

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O2O、オムニチャネル、ニューリテール… 追い求める姿形が変化し続ける「オンライン」と「オフライン」

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この記事の著者

株式会社プランクトンR 取締役 通販支援事業部長 川部 篤史(カワベ アツシ)

株式会社プランクトンR 取締役 通販支援事業部長 川部 篤史。事業全体を俯瞰しつつ、豊富な知見に裏打ちされた、EC/通販事業での事業構築&製品マーケティング戦略立案・実行を得意とする。AI/オートメーションの活用や、中国越境ECにも明るい。現歴以前は、株式会社JIMOSで通販支援事業部長及びホールセ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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