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【リアル×オンラインのハイブリッド開催】ECzine Day 2025 October (2025.10.9)

次なる顧客体験へ 大手企業の目線

データドリブン経営の入口はEC再構築から 経営・ITの一体化で生まれ変わるオートバックスセブンの今

苦労してでも実現したいエコシステムの構築 AI活用・自動化なども視野に

 こうして得た発見を踏まえ、同社は施策をさらに前進させようとしている。CDP文脈では、2024年にマーケティングオートメーションの仕組みを構築。2025年中には、マーケティングミックスの自動化を開始する予定だ。

「オンライン上の導線としては、『SAP Commerce Marketplace Management by Mirakl』を利用したマーケットプレイスの構築を2025年に予定しています。

 また、オフラインの情報を充実させるため、オートバックスセブンの店舗に『安心ピットカメラ』と呼ばれるAIカメラの設置を進めています。これは、お客様自身が預けた車の整備作業を逐一確認できるようにするものです。アフターカーマーケットがこれまで手をつけていなかったメンテナンスの透明性向上に寄与するだけでなく、整備記録を非構造化データ(動画・音声)としてCDPにマージし、顧客理解度向上や次なるビジネスにつなげていきたいと考えています」

オートバックスセブンの今後に向けての戦略
クリックすると拡大します

 オートバックスセブングループの特筆すべき点は、単なるシステム導入やチャネル増だけでDXは成功しないと理解し、組織体制そのものにもメスを入れているところにある。しかし、その道は決して平坦なものではなかったと則末氏は最後に説明した。

「実は、前出のデータマネジメントセンタープロジェクトも、一度は2019年度に単独組織として立ち上げられたものでした。しかし、この形だと経営とITが分離してしまい、うまく前に進まないことがわかり、各部門からメンバーが参加する横串の組織として2021年9月より体制を変更。グループ全体でDXやデータ活用を『自分ごと』として捉えるマインドを醸成し、全体最適を目指せるようになってきました。

 ここまで5年ほどかかっています。大変苦労しましたが、私たちはまだまだこれからも苦労していくつもりです。M&Aなども視野に入れた新規拠点・チャネルの拡大や新たなサービス提供、それらから得たデータを統合したエコシステムの構築を実現し、お客様のカーライフ全体を支えるインフラとしての地位確立とさらなるビジネス成長を目指します。よければ、皆様もMOBILAへの会員登録などを通してその進化を体感してみてください」

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この記事の著者

ECzine編集部 木原 静香(キハラシズカ)

立教大学現代心理学部映像身体学科卒業後、広告制作会社、不動産情報サイトのコンテンツ編集、人材企業のオウンドメディア編集を経験し、2019年に翔泳社に入社。コマースビジネスに携わる方向けのウェブメディア「ECzine」の編集・企画・運営に携わる。2025年4月1日より、ECzine 副編集長を務める。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://eczine.jp/article/detail/17247 2025/09/22 07:00

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