「チャレンジするほうのコンビニ!」らしい今後の展望は?
ファミリーマートは現在、単なるコンビニエンスストアの枠組みを超え、オンオフを問わず顧客と常につながり最適な情報を提供する「カスタマーリンクプラットフォーム」の構築を進めている。その軸となるのが、2,700万ダウンロードを突破(2025年8月時点)している公式アプリ「ファミペイ」だ。
「『ファミペイ』は単なる決済アプリではなく、カスタマーリンクプラットフォームの軸となる重要な顧客基盤です。まだまだ発展途上ではありますが、会員数をさらに増やし、ビジネスの多角化やさらなる発展に貢献できればと思います」(近藤氏)

「『ファミマオンライン』も『ファミマふるさと納税』も、会員情報を使ってシングルサインオンを実現する点には特にこだわりました。これによって、お客様はファミペイのアプリからスムーズに購入・決済ができますし、仕組みを流用すれば他のサービスの展開も不可能ではありません。既にリテールメディアなど広告ビジネスにも参入していますが、一つひとつ勉強しながら物販や店舗ビジネスに限らない事業拡張、顧客接点の創出を目指していきます」(田口氏)
会員規模が大きくなるほど、収集したデータとの付き合い方も重要度を増す。近藤氏は「AIの力も借りつつ、分析やレコメンドの精度を高め、お客様が欲しいと思う商品の提案やお得に買えて嬉しいクーポンの提示などの個別施策も進めていきたい」とした上で、さらにこう言及した。
「単なる分析データからの提案だと、売り場の差別化はできません。“ファミリーマートらしさ”を表現するには、良い意味での“ノイズ”も必要なはずです。オンライン上でそれをどう表現できるかはまだ未知数ですが、『チャレンジするほうのコンビニ!』を標榜するファミリーマートとして、今後も商材やSKUの拡張だけでなく、おもしろいと思ってもらえるような仕掛け作りを考えていきます」(近藤氏)
「ファミマオンライン」の今がECzine Dayでわかる!参加登録受付中
2025年10月9日(木)開催のイベント「ECzine Day 2025 October」に、今回取材に応じてくれた近藤氏が登壇します。「ファミマオンライン」展開から半年の成果や、カスタマーリンクプラットフォーム構想の進捗について、生の声を聞ける貴重な機会となります。現在、オンラインでの視聴申込を受付中です。無料で参加登録可能ですので、ぜひご参加をお待ちしています。
「なぜ今「ファミマオンライン」なのか ファミリーマートが描く“顧客とつながる”理想図に迫る」に参加する
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