コミュニケーション活性化に寄与するQ&A 店舗購入の後押しにも
クチコミの進化系として、顧客同士の双方向のコミュニケーションを支援する機能が、ZETA VOICEでも提供されている「Q&A」だ。山崎氏は、同機能により「コマースのソーシャル化が促進される」と言う。
クチコミは、ECサイト内で顧客が情報発信するという点においてはWeb2.0の性質を持つUGC(User Generated Contents)だが、Q&A機能で双方向性を付与することで、TwitterなどのSNSと同様にコミュニケーションの創出が可能となる。ECサイトの活性化やブランドへの愛着につながる要素を持つという意味で、Q&AはWeb3.0の時代と親和性の高いコンテンツと言える。
「購入検討者および購入者を含む複数顧客が参加するQ&Aは、通常のクチコミ以上に影響を与える情報が集まるため、閲覧のみの顧客にとっても有益な情報になり得ます。その場にブランド・メーカーの商品担当者やカスタマーサポートが回答者として加われば、情報の信頼度はさらに高まります。また、不明点や懸念事項の解消につながる情報が既存のクチコミにない場合は、質問者としてQ&Aに投稿すれば求めている情報を直接手に入れることが可能です。あらゆる顧客のCX向上につながっていくと考えられます」(山崎氏)
実際にQ&Aはコンバージョンにも大きく影響することが、すでに明らかとなっている。山崎氏は、「Q&Aで『続きを見る』などのアクションを行った顧客は、ほかの顧客に比べて157.1%コンバージョンが高くなる」というPowerReviews社の調査結果を紹介した。
「クチコミやQ&Aは、ECサイトにとって非常に重要な集合知であり『資産』であると言えます。蓄積すればするほどSEOにも強くなり、オーガニック検索からの流入増加にもつながります」(山崎氏)
また、山崎氏は補足として、クチコミやQ&Aの重要性はEC特有のものではなく、店舗での購入においても大きく影響すると解説した。
「店舗で何らかの商品を購入しようとする際に、スマートフォンでその商品のクチコミを検索する行動が当たり前となりつつあります。そこで注意すべきは、顧客を他社ECサイトに逃がさないことです。顧客を店舗から自社ECサイト内の該当商品のクチコミなどに誘導し、そのまま店舗あるいは自社ECサイトでの購買につなげる。こうしたスムーズな仕掛け作りが今後さらに重要となるでしょう」(山崎氏)
山崎氏は最後に、ZETAが展開する「ZETA CXシリーズ」より、EC商品検索・サイト内検索エンジン「ZETA SEARCH」および、OMO・DXソリューション「ZETA CLICK」を紹介し、セッションを締めくくった。
▼ZETAが提供するECマーケティング・リテールDXを支援するソリューション「ZETA CXシリーズ」の資料は、資料ダウンロードページよりダウンロードいただけます。