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ECzine Day(イーシージン・デイ)とは、ECzineが主催するカンファレンス型のイベントです。変化の激しいEC業界、この日にリアルな場にお越しいただくことで、トレンドやトピックスを効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

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ECzine Day 2025 June【オンライン+スタジオ観覧型イベント】

2025年6月12日(木)10:00~17:25

MMOL Holdings河野氏がホットなトピックに迫る! EC×AI活用最前線

人海戦術で作った商品説明文が劣って見える時代に? AIが変革する商品ページ作成・翻訳・レビューの常識

 あらゆる企業がEC進出し競争が激しくなる一方で、EC化率の伸びが鈍化して投資が難しくなったり、深刻な人手不足と直面したりと、業界全体を見ればあらゆる課題がある昨今。新たな打ち手を探す中で、AIに活路を見出すケースも少なくないでしょう。本連載では、誤った認識のまま多額の投資やビジネス戦略策定をしないよう、EC業界の変革に関連するAI関連のニュースやユースケースを紹介しながら、「これからのEC×AIのありかた」をMMOL Holdings代表取締役の河野貴伸氏がお伝えします。第2回は「商品ページ自動作成・翻訳・レビュー活用の最新トレンドと注意点」にフォーカスを当てました。

前回の記事はこちら

時間がない人こそ、5分でこの記事を読んで業務効率化しよう

 皆さま、こんにちは。MMOL Holdings 代表の河野です。前回の記事では「今見つめるべき『商売の本質』」にフォーカスを当て、EC業界におけるAI活用の全体像と実践に向けた考え方をお伝えしました。

 今回は、それらを踏まえつつ特に注目度が高い「生成AIを使った商品ページの進化」について、具体的な活用方法と成功事例をご紹介します。「商品説明文を書く時間がない」「海外展開したいけれど、翻訳コストが……」「レビューが多すぎて分析しきれない」━━こんな悩みをお持ちの方は、ぜひ最後までお読みください。きっと明日から使える実践的なヒントが見つかるはずです。

生成AIの台頭で「作業」から「戦略」に変わる商品ページ作成

 これまで商品ページの作成といえば、正直なところ「地味な作業」でした。商品説明文を書く、海外顧客向けに翻訳する、レビューをまとめる━━どれも重要ですが、時間がかかる割に評価されにくい仕事だったといえるでしょう。

 しかし、生成AIの登場でこの状況は一変しています。なぜなら、AIを使えば作業時間を90%削減しながら、売上を10~30%向上させることも可能だからです。

商品ページがAI活用の最優先領域である3つの理由

  1. 売上への直接的なインパクト:商品ページの改善は、コンバージョン率(CVR)に直結します。広告投資よりも早く、確実にリターンが得られる領域といえます
  2. 商品数(SKU)が多いほど効果大:100商品、1000商品と数が増えるほど、AIの威力は倍増します。人間では不可能な「大量処理」を、AIは軽々とこなしてくれます
  3. 海外展開のハードルが劇的に下がる:翻訳とローカライズ(現地向けカスタマイズ)の壁が、AIによって低くなりました。これまで諦めていた海外市場が、一気に視野に入ってきます

ブランドマスターなAIを相棒に携えられる時代に

 生成AIツールは日々進化しています。既に、単なる「文章を作る」だけでなく、SEO対策やブランドの個性(ブランドボイス)まで考慮した文章の生成ができるようになりました。すると、商品説明文の作成方法も次のように変化します。

従来の商品説明文作成方法

  • 大量の商品説明文の作成は、外注か人海戦術で対応する
  • SEOキーワードは手作業で埋め込み
  • 文章のトーンは担当者次第。トンマナはバラバラ

生成AI時代の商品説明文作成例

  • 「Hypotenuse AI」に商品データをCSVファイルで一括インポートすれば、短時間で全商品のドラフトが完成
  • 「Frase」で検索ボリュームに応じたSEOキーワードの配置を自動最適化
  • ブランドの語彙やトーンを学習させた「Jasper」を使い、すべての文章に一貫性をもたせる
  • 「楽天RMS AIアシスタント」で商品データから多言語の説明文を自動生成(2025年7月時点ではβ版として提供)

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この記事の著者

ミリモルホールディングス株式会社 代表取締役/CAIO 河野貴伸(コウノタカノブ)

 1982年生まれ。東京の下町生まれ、下町育ち。からくり人形師を祖に持つ河野家の十五代目。2000年からフリーランスのCGクリエイター、作曲家、デザイナーとして活動。2013年、ブランディングエージェンシー、株式会社フラクタ創業、代表取締役就任。2020年、上場企業にバイアウト。2024年1月、フラ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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