HIKKYは、インターネット関連事業を手掛けるカラメルとともに、XR領域における新しいマーケティングソリューションを提供する合弁会社「HIP(ヒップ)」を設立した。
HIKKYは2018年に創業後、世界最大級のVRイベント「バーチャルマーケット」を通じて、数百社以上の企業へのマーケティング支援や、世界中から100万人以上が訪れるイベントにおける企業ブースの提供など、さまざまなメタバースソリューションの提供を行ってきた。
また、カラメルも2018年に創業後、多くの企業にマーケティング支援や開発支援といったハンズオン型での事業成長支援を行ってきた。メタバース領域においても、HIKKYとの連携のもと、マーケティング戦略の立案や実行、プラットフォーム基盤の開発支援などに携わってきた。
今回、HIKKYに蓄えられたメタバースにおける知見と、カラメルの保有するマーケティングノウハウ、技術力を組み合わせて、リアルやバーチャルといった空間を超えた新しい広告体験の提供やデータを活用したソリューション提供など、企業消費者間のコミュニケーション形成を目的として合弁会社を設立した。
新会社の事業内容は、次のとおり。
メタバースを活用した広告ソリューションの提供
両社で共同開発している広告ソリューション「Parad(パラド)」の販売、メタバースプラットフォーム事業者への導入推進をおこなう。
Paradとは
Paradは、バーチャル空間内でユーザーが触れるコンテンツ自体を広告として配信できるソリューション。VR空間内で自社の商品やキャラクターを自由に動かせたり、飛び出すような演出を行ったりすることで、その場限りの特別な体験を提供できる。また、訪れる人もそれらの広告を単に眺めるだけでなく、触れたり、会話をしたり、コミュニケーションが可能なコンテンツとすることで、従来よりも積極的な広告への接触が実現できるという。
まずはHIKKY開発のメタバース開発エンジンである「Vket Cloud」にて構築された空間に先行導入予定だが、その後、順次他社プラットフォーム事業者への導入推進も行っていくとのこと。
バーチャル、オンライン、オフラインを相互補完したマーケティング支援事業
メタバース空間での体験とウェブやリアルでのアクション、データをクロスさせた立体的なマーケティング支援を企業向けにおこなっていく。
顧客がそれぞれのチャネルの違いを意識することなく、スムーズに一連の体験を行えるような導線設計、コンテンツ作成から、各タッチポイントでの集客最大化支援など、商取引が行われる空間を問わず、企業と顧客のより良いコミュニケーション、消費購入体験が実現できるマーケティング支援を実施する。
XR領域における新規マーケティングプロダクト開発
VRに限らず、AR(拡張現実)やMR(複合現実)を含めて、両社のパートナーが保有する技術も用いながら、XR領域における新規マーケティングプロダクトの開発を行う。
HIKKYがこれまでの各種事業、イベントを運営するなかで蓄えてきたデータをもとにしたソリューションの提供や、消費者が日常の生活で生じる手間をバーチャル上で解決するサービスなど、toB、toC両面で新たなプロダクトの企画、開発を行っていく。