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ECzine Day 2024 Autumn

2024年8月27日(火)10:00~19:15

ECzine Day 2024 June レポート(AD)

広告運用の新潮流「LTV運用」を解説 新規顧客に絞った長期的な効果測定が売上成長につながる

実測に時間がかかるLTV 日々の広告運用で活用するには?

 では、EC事業者はLTV運用によって、どのような状態を目指せば良いのだろうか。菊池氏は、定期購入型ECと単発購入型EC双方の視点でこう説明する。

「定期購入型ECでは、まずサンプルの使用やトライアルキットの購入から、どの程度の新規顧客が本商品を購入しているかを見ます。その後、同じ顧客が一定期間でどの程度リピート購入しているかを分析する流れです。一方、購入者に既存顧客が多く含まれる単発購入型ECの場合は、購入者の新規/既存判定を行いながら、新規顧客に絞ってリピート購入の回数を確認します」

LTV運用(深い成果での運用)
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 ここで「一定期間が経過しなければわからないLTVを、日々の広告運用に活用できるのか」と疑問を抱く人もいるだろう。菊池氏は「過去実績から予測が可能」と話す。

「同じキャンペーンの過去実績から、どの程度LTVが伸びるか予測できます。そのデータを用いて算出した『予測LTV』を、日々の広告運用の指標とすることで、長期的視点のLTVを、日々の短期的な広告改善にも活用できます」

 こうしたLTV運用のポイントを解説すると、菊池氏は「Shirofune」を導入して広告運用を改善した成功事例を二つ紹介した。

新規顧客にフォーカス 半年で収益が広告費の1.5倍に

 一つ目が、パーツ・部品をEC販売する企業の事例だ。同社は以前、広告からの流入のうち、新規顧客と既存顧客の割合が把握できておらず、広告効果を正確に測定できていなかった。そこで「Shirofune」を導入し、LTV運用に取り組み始めたという。

「Google アナリティクスのアトリビューション分析からわかる各媒体・キャンペーンの効果と、ECカートの顧客データを連携し、新規顧客の動きにフォーカスする体制を整えました。その結果、広告からの流入の多くが既存顧客であり、新規顧客の割合は23%ほどであると判明したのです。また、広告配信していた媒体Aと媒体Bのうち、媒体Aのほうが新規顧客のROASが高く、LTVも伸びているとわかりました」

 同社では、媒体Aへの予算配分を増やし、新規顧客へのアプローチを強化。その結果、LTV運用を開始してから3ヵ月で広告費の100%を回収できた。さらに、半年後には広告費の1.5倍の収益を得られている

パーツ・部品をEC販売する企業の事例
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手作業の分析を自動化 LTV効率の可視化も実現

 もう一つの事例である健康食品通販企業は元々、広告効果の測定ツールから得られたデータと、ECカートに蓄積された新規顧客のデータを照らし合わせ、新規顧客のCPAを算出するなど、できる限りの細かな分析を行っていた。しかし、スプレッドシートでデータを管理していたことが、分析の工数増加やミスを誘発。また、工数負担の大きさからLTVの算出までは行えず、新規CPAの分析がキャンペーン単位にとどまっているなど、粒度が粗い点も課題だった。この状況を改善するため同社が実施したのが、「Shirofune」を通じた集計の自動化と予測LTVの算出だ。

「結果的に、手動でデータ集計する工数を削減でき、スムーズにLTVの把握が可能となりました。現状の広告配信では、8ヵ月後に広告費の90%が回収できているとわかっています。広告グループ以下の粒度で細かく広告予算を最適化できるようになり、成果の改善も見られます」

健康食品通販企業の事例
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次のページ
複雑な分析をシンプルに まずはLTV運用の環境を整えよう

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この記事の著者

景山 真理(カゲヤマ マリ)

フリーランスのライター。EC店舗、タウン情報誌制作会社、マーケティング支援企業などへの勤務経験を経て、ウェブメディアや雑誌をはじめとする紙媒体のライティングの仕事をしています。専門領域はデジタルマーケティング、コンテンツマーケティング、ECのセールスメルマガ、仕事・働きかた、デジタルトランスフォーメーションです。 ウェブ●Mari Kageyama Writing Works

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:株式会社Shirofune

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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