アリババグループ（阿里巴巴集団）は1999年に中国で創業された巨大eコマース（EC）企業であり、BtoB（B2B）向けECサイト「Alibaba.com」の成功で一躍中国最大のテック企業へと成長した。グローバルな企業間マッチングを安心して行えるプラットフォームを早期に確立したことが、同サービスの最大の強みである。
アリババは中国人、あるいは世界の中国系ユーザー向けに複数のECサービスを展開しており、BtoC（B2C）のECサイト「Tmall」も中国において絶大な信頼を獲得しているサービスである。Tmallは詐欺や偽造品取引対策を徹底し、取引の仲介業者として強力なサービスを提供している。これによりユーザーの満足度が向上し、中国における主要な消費者向けプラットフォームとして機能している。その経済効果は絶大で「独身の日」と呼ばれるセール日には毎年膨大な数の取引が行われ、2021年には取引総額が約9兆6,500億円に達した。
Tmall以外にも数多くのECサービスをアリババは提供し、Tmallの越境ECサイト「Tmall Global」、CtoC（C2C）サイト「タオバオマーケットプレイス」など、あらゆるEC需要を同社サービスで賄っている。また、同社が独自に提供を開始したQRコード決済の先駆けともいえるキャッシュレスサービス「アリペイ」は、今日の中国において現金決済よりも信頼性と利便性に優れる支払い方法として、全土で活用されている。
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