テテマーチが運営する「サキダチラボ」は、Instagramが高価格商品の購買行動に与える影響の実態を明らかにするため、10万円以上の商品・サービスを購入した消費者を対象にアンケート調査を実施した。結果は次のとおり。

高価格商品購入者の57.8%がInstagramを参考にしている
調査の結果、回答者のうち57.8%の購入者が事前にInstagramの情報を参考にしていたことが判明した。特に美容クリニックやエステサロン、家具・インテリア、ブライダル関連の商品・サービスでは、Instagramの影響が大きいとわかっている。

Instagramを参考にする割合が高いジャンル 美容・インテリア・ブライダルが上位
Instagramを参考にして購入した商品・サービスのジャンルを見ると、次の結果となった。
- 美容クリニック・エステサロン(68.2%)
- 家具・インテリア(60.9%)
- ウェディング・ブライダル(60.8%)
ビジュアルやデザイン性が重要な商品・サービスほど、Instagramが購買行動に与える影響が大きい傾向が見られる。

若年女性ほどInstagramを活用 10~30代の過半数が参考に
性別・年代別に集計したところ、女性の64.2%、男性の51.6%がInstagramを参考にしていた。特に10~20代では80%以上がInstagramの情報を活用しており、SNSが購買の意思決定に深く関わっているとうかがえる。


Instagramの利用頻度が低い人ほど購入前にInstagramを参考にする傾向
Instagramの情報を参考にした購入者と、参考にしなかった購入者を比較すると、後者のほうがInstagramの利用頻度が高い傾向があった。このことから、Instagramを頻繁に利用することと、購買行動に与える影響には直接的な関連性がない可能性が示された。

Instagramを参考にする人の75.7%が企業アカウントをフォロー
企業・ブランドの公式アカウントのフォロー状況を調査したところ、Instagramを参考にした人の75.7%が企業・ブランド公式アカウントをフォローしていた。
一方、Instagramを参考にしなかった人のフォロー率は43.3%にとどまり、大きな差がみられた。この結果から、公式アカウントの情報が購買行動に影響を与えている可能性が高いと考えられる。消費者は需要が顕在化した後、公式アカウントをフォローして情報に触れることで購買意欲が高まり、最終的に購買に至るケースがあると推察される。

高価格商品の購入前にInstagramを参考にしている人はInstagram内での検索頻度が高い
Instagramの検索利用頻度を調べたところ、購入前にInstagramを参考にした人の約25%が「月に2~3回程度」以上と回答した。一方、参考にしなかった回答者は「ほとんど使わない」が43.9%と最も多かった。高価格商品の購入を検討する際には、能動的に情報を収集し、口コミなどを確認する傾向があるとわかる。

調査概要
- 調査期間:2024年5月17日~2024年5月18日
- 調査対象:15〜59歳の全国の一般消費者
- サンプル数:486名(過去5年以内に10万円以上の商品・サービスを購入した人)
- 調査方法:インターネット調査