アルフレッサとヤマト運輸が、ビッグデータ・AIを活用した配送業務量予測および適正配車のシステムを導入を開始する。
アルフレッサとヤマト運輸は、2020年7月21日に「ヘルスケア商品」の共同配送スキームの構築に向けた業務提携を発表していた。業務提携の第一弾として、ビッグデータとAIを活用した、配送業務量を予測するシステムと適正配車を行うシステムを開発し、導入を開始する。システムとスキームは次のとおり。
(1)配送業務量予測システム
アルフレッサがこれまでに蓄積した「販売」「物流」「商品」「需要トレンド」などのビッグデータをAIで分析し、顧客ごとの配送業務量(例. 注文数、配送発生確率、納品時の滞在時間など)を予測。AIが学習することで各種予測の精度が向上し、より効率的な配車計画の作成が可能となる。
(2)配車計画システム
(1)の配送業務量予測システムで得られた情報を基に配車計画を自動的に作成。これまでにヤマト運輸が蓄積した物流や配車に関するノウ ハウに加え、渋滞などの道路情報を活用することで、効率的かつ安定的な配車計画を作成することができる。また配送の業務量が多い時には、ヤマトグループの保有する配送リソースも機動的に活用することが可能であり、これまで以上に安定した配送を行うことができるように。
(3)パッケージ納品
医療機関へ医薬品を納品する際、アルフレッサの配送員と医療機関の医療従事者が対面で検品作業を行っているが、納品するアイテム数が多い場合は 対面作業の時間が長くなることがある。アルフレッサはこれまで納品時に検品作業が不要な、「パッケージ納品」を展開してきたが、今回導入 するシステムに加えて、デジタル機能の活用による事前検品を増やすことで、医療機関における対面作業の時間を大幅に短縮することが可能になる。
現在と比較した、システムの導入効果予測は、配送生産性の向上(最大20%向上)、走行距離およびCO2排出量の削減(最大25%削減)、医療機関における対面作業時間の削減(最大20%減)となる。
2021年8月からアルフレッサの首都圏の支店を対象に導入を開始。その後、アルフレッサの全国の支店へ順次、拡大していく予定。また、並行して本スキームのブラッシュアップを行い、業務提携の第二弾、第三弾を両社で推進する。