化粧品・アパレルなど多岐にわたるvisumo活用事例を紹介
最後のトピックとして、井上氏はvisumoを活用したビジュアルマーケティングの事例紹介を行った。
化粧品を扱うコーセーでは、ブランドチームが作成したインスタ上のオフィシャルコンテンツを自社ECサイトにも展開。組織という枠組みを越え、デジタルアセットを有効活用していると言う。
「事業者においては、コンテンツを作るチームとウェブで売るチームが別個に存在しているケースがほとんどでしょう。コーセー様は、これを横串にする取り組みを実施しています。まさにDXのひとつと言えますが、ツールを活用しながらチャネルを横断して自社の資産を活用する。こうした事例が着実に増えています」(井上氏)
サントリーグループのコネクトが運営するハーブ専門店「enherb」では、ユーザーの投稿と実店舗公式アカウントのコンテンツをひとつにまとめて自社サイトに掲載しているほか。スタッフがアップした商品紹介動画もコンテンツ化している。
「visumoを使えば、接客動画を見ながらお買い物ができるようなコンテンツも容易に作成することが可能です。同社の取り組みは、オンラインとオフラインのセクショナリズムをなくすものと言えるでしょう。時代の流れを踏まえ、ぜひ部をまたいだデジタルアセット活用を目指していただきたいと考えています」(井上氏)
バロックジャパンリミテッドが運営する自社ECサイト「SHEL'TTER(シェルター)」では、インフルエンサーのスタッフがInstagramで行ったライブ配信のアーカイブを同サイト内に掲載し、動画に触れたユーザーのCVR向上という成果を獲得している。同社はYouTubeでも「SHE'LTTER TV」というチャンネルを立ち上げ、ライブ配信とは異なるコンセプトで動画コンテンツを展開。コロナ禍において、試行錯誤しながらもスピード感を持って自前で動画制作を行ってきたことが今につながっていると言う。
「動画はかっこよく作らなければならない、プロに任せなくてはいけないと考える方もいらっしゃいますが、それではお金も時間もあっという間になくなってしまいます。スマートフォンひとつで動画撮影ができる現代だからこそ、自分たちでやるというチャレンジをしてみてはいかがでしょうか」(井上氏)
アパレルブランド「HOLLYWOOD RANCH MARKET」などを展開する聖林公司では、Zoomを使ったオンライン接客の取り組みを始めている。
「1to1の動画活用も、ロイヤルカスタマーとのエンゲージメントをより高めていくという視点では大切です」(井上氏)
なお、BtoCのみならず、BtoB領域においても動画活用は進んでいる。インテリア雑貨を扱うダルトンは、小売店などに商材を卸すための自社ECサイト内で、商品紹介や使いかたの解説動画を掲載。受注会や予約会を思うように開催できない情勢下でも、商品の魅力を伝えることに成功している。
2021年、先行き見えぬ状況が続く中で、さまざまな試行錯誤を行うことが依然として求められている。その中で動画の可能性はまだまだ探る余地があると言えるだろう。「撮影や編集のノウハウを溜めながらも、事業者としてデジタルアセットを有効活用し、コマースにつなげていくことが重要になる」と井上氏は強調した上でこのように語り、セッションを締めくくった。
「visumoを活用すれば、動画コンテンツをオウンドで活用し、スムーズな顧客体験の中で動画コマースを推進することができます。ユニークな新機能もリリースしていますので、ご興味があればぜひお声がけください」(井上氏)