SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

ECzine Day(イーシージン・デイ)とは、ECzineが主催するカンファレンス型のイベントです。変化の激しいEC業界、この日にリアルな場にお越しいただくことで、トレンドやトピックスを効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

最新イベントはこちら!

ECzine Day 2024 June

2024年6月6日(木)10:00~17:40(予定)

ECzine Day 2020 Spring レポート(AD)

顧客目線でデジタル・トランスフォーメーションを実現 チャット接客の優位性とは

業務効率改善とコスト削減にチャットが効く理由

 問い合わせ対応のコスト削減を期待して、コールセンターなど電話での対応からチャットへの移行を検討する企業も多い。しかし、空色のサービスのように有人対応を含む場合でも、コスト削減につながるのだろうか。その点について、瀧氏は従来のコールセンターが抱える課題を挙げながらこのように説明した。

「コールセンターは物理的に1対1の接客となり、同じタイミングで対応できるお客様はスタッフと同じ人数まで。限られたリソースで多くのお客様に対応するためには、必然的に『速さ』重視の対応になります。そのためにマニュアルを整備して情報を一元化するのですが、不意にお客様の感情が昂ぶるなど、マニュアルではカバーしきれない不測の事態も起こります。コールセンターのスタッフは、その対応に日々頭を悩ませ、ストレスを溜め、結果として高い離職率を招いてしまっています。チャットセンターでは1対nの接客が可能で、応対効率が高くストレスも少ないことから、離職に伴う採用・教育コストも抑えることができます」(瀧氏)

 チャットで1対nの接客ができる理由としては、ひとつのメッセージがコンパクトで、一度に多くの情報をやりとりしないことが挙げられる。そのため、コミュニケーションは1対1に限定されず、LINEのように複数の相手と画面を切り替えながら受け答えができる。

 顧客側も、テキストベースのチャットでは直接話すのと比べて、過激な言葉を使うことが少ないそうだ。瀧氏によれば、同社の長年にわたるチャットセンター運用経験の中でも、「炎上」のような状態になったことはないと言う。

 また、チャットではひとりの顧客に対して複数のオペレーターが連携しながら対応することもできる。孤独になりがちなコールセンター業務に比べて、連帯感のある安定したチーム運営が可能ということだ。

「従来のコールセンターが抱える課題は、チャットセンターの導入で解消できる」と瀧氏は語る

 こうした有人対応のチャットにAIチャットボットを組み合わせることで、業務効率が大きく向上すると瀧氏は続ける。

「ECサイトの問い合わせの半分以上は、『ログインできない』『返品キャンセルの方法を知りたい』など、定型的な回答で対応できるもので、人的リソースを割くのは非効率的です。AIチャットボットを導入すれば、ここを自動化することが可能です。チャットセンターの有人対応では、それ以外の非定型的な問い合わせや、お客様との関係性を深めながら対応していくべきような事柄に注力すべきでしょう。また、感情的になっているお客様へのフォローや即時対応が必要な問い合わせなどには、従来のように電話対応も必要です。これからは、この3段階でのコミュニケーションを取り入れていくべきと考えています」(瀧氏)

 対応ログがすべて残るのもチャットの大きな強みだ。クレームやトラブル発生時にも、そこに至るまでの経緯を把握したうえで対応できるので、問題解決を早期に行うことができる。

「チャットをコミュニケーションの基盤として設計すれば、顧客接点が多様化してもブレのない一貫したコミュニケーションが可能となります」(瀧氏)

次のページ
顧客の心を引き出せるチャット接客は、関係継続の最適解

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
ECzine Day 2020 Spring レポート連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

萩原 敬生(ハギワラ タカオ)

ライター。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事をシェア

ECzine(イーシージン)
https://eczine.jp/article/detail/7593 2020/03/25 11:00

Special Contents

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

ECzine Day(イーシージン・デイ)とは、ECzineが主催するカンファレンス型のイベントです。変化の激しいEC業界、この日にリアルな場にお越しいただくことで、トレンドやトピックスを効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

2024年6月6日(木)10:00~17:40(予定)

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング