顧客の心を引き出せるチャット接客は、関係継続の最適解
チャット接客の最大のメリットは、「顧客の潜在的な欲求や願望(インサイト)を引き出せること」と瀧氏は強調する。たとえば、「足が長く見えるボトムスを探しています」「おなかのぽっちゃり感が目立たない服をいつも着ているのですが、何かいいアイテムはありますか?」といった声もチャットで届くそうだ。このような口頭での接客では言い出しづらい、自分のコンプレックスを含むようなことでも、チャットを介することによって顧客は気兼ねなく話してくれるようになる。
もちろん、それはチャットを通じたコミュニケーションを重ねたうえで信頼を得ているからこそ可能になることだ。
「数ヵ月にわたって、毎晩のようにチャットでオペレーターと会話しているお客様もいます。その会話には、家族構成の話や自身の悩みなど、プライベートに深く立ち入った情報まで出てくることも珍しくありません」(瀧氏)
また、チャットでの相談を経てから実店舗に行く顧客は、通常の顧客よりも購入率が5倍高くなるというデータも出ていると言う。
「来店前からずっと接客を受けている状態ですから、必然的に購入率は高くなります。中には、店舗のフィッティングルームから自撮り写真をチャットで送ってきたお客様もいらっしゃいました。馴染みの店員でもなかなかそこまでの関係は作れませんが、空色のチャットオペレーターたちに寄せていただく信頼感はそれだけ高いということです。もちろん、自社でチャットセンターを内製化するケースでも、このような関係性を構築可能です」(瀧氏)
最近は、新型コロナウイルスの影響による外出自粛の影響もあり、とくに実店舗にとっては厳しい局面が続いている。顧客に直接会える機会が減っている今だからこそ、来店時以外でもコミュニケーションできる接点を作り、関係を継続する取り組みが重要と瀧氏は強調する。
「チャット接客であれば、それが実現できます。多様な顧客接点の中でも、チャットは関係継続の最適解です」(瀧氏)
瀧氏はそう語り、セッションを終えた。
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