SHIPS萩原氏、ECエバンジェリスト川添氏と探る アパレル×画像検索の未来
続くセッション後半は、吉岡氏がモデレーターを務め、パネルディスカッションが行われた。登壇者は、SHIPSで2006年からECを担当し、今年よりデジタルマーケティング全体を統括している萩原氏と、レディースアパレル企業のアドバイザーも務める川添氏の2名。両者ともpopIn ActionをECサイト内で利用しているが、導入の決め手となったのは初期設定時における工数の少なさだったという。
ユーザーがアップロードした画像のデータをpopIn Actionが無償で提供していることは先に触れたが、その活用方法について川添氏はこう語った。
「これまでアパレル企業では、ユーザーに直接『誰を参考にしていますか?』『どんな雑誌を読んでいますか?』と聞くことしかできませんでしたが、検索時にアップロードされた画像のデータがあれば、自社の商品を買うユーザーが何を読んで誰を参考にしているかがわかるので、良い材料になるのではと考えています。アップロードされている画像は、雑誌やテレビを切り取ったファッショナブルなものだけでなく、SNSで投稿している物撮り画像も含まれています。身近な画像から『買いたい』という空気が生まれているのは興味深いです」
サービスローンチ時に吉岡氏が懸念していたのは、類似商品検索機能によるレコメンドを行った結果、価格の低い商品が買われてしまうことだ。popIn Actionは、画像認識により純粋に類似した商品を並べるため、閲覧中の商品より手ごろな価格の商品が表示される場合も当然ある。その点について、萩原氏はこう語った。
「単価が下がる不安はありましたが、SHIPSのようなセレクトショップの場合は、ベースの価格帯となるオリジナル商品から高価なインポート商品まで、お客様の行動履歴を問わずに表示してもらえるので、お客様に提案できるアイテムの幅が広がったと捉えています。また、『たとえ予算以上の商品でも、品質に納得することができれば購入したい』という本物志向のマインドはどのお客様も潜在的にお持ちなので、結果的に購買単価の引き上げにつながっていると実感しています」
川添氏がアドバイザーを務めるガールズアパレルECサイトでは、経由売上が上昇しているコーディネートページを閲覧したセッションと比較すると、popIn Actionで表示された類似商品画像を経由したセッションのCVRのほうが2〜3倍高いという。
「この数字は、popIn Actionで表示される画像をユーザーが『意味のあるコンテンツだ』と認識していることの表れだと思います。意味のあるコンテンツを自動的に提供できるのは、運用側として非常に有難いですね」(川添氏)
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