出品していなくてもAmazon広告は出せる?出稿金額はいくら?
まずは基本のQ&A
森野(運営堂) 今回は鳴海さんと寳さんにAmazon広告の攻略方法をお聞きしたいと思います。詳しくは『Amazon広告“打ち手”大全』(インプレス)を読めばわかると思うのですが、書籍を買おうかどうか悩んでいる人に向けて、よくある質問形式でおふたりにお話をおうかがいしていきます。
まずAmazon広告は、商品以外を出稿することはできるのでしょうか? Amazon広告だけにAmazonに商品がないと出稿できないイメージがあります。
鳴海 Amazon広告にはAmazonスポンサー広告と、Amazon DSPの2種類があることを理解しておかないといけません。スポンサー広告はAmazonに出品している企業だけが出稿できるもので、検索結果や商品詳細ページに広告を出すことができます。Amazon DSPは出品していなくても出稿できて、広告もAmazon以外のサイトに表示されます。
寳 商品に関しては、たとえばカタログやチケットなどを販売することができるため、その商品に対する広告を出稿することもできます。資生堂さんの「就活メイク講座」参加チケットなどです。詳しくは書籍の打ち手75を読んでみてください。
森野 商品自体を工夫することでクーポンみたいなものも広告でアピールできるんですね。広告というよりもAmazonの出品の裏技的な感じです。
次はよく聞かれると思うんですが、最低出稿金額はあるのでしょうか? 30万円とか50万円と決まっている広告商品ってありますよね。
鳴海 出稿金額は決まっていません。「いくら出せばいいの?」という質問が出てきがちですが、そこは投資の発想で「いくらのリターンが欲しいのか?」を考えるべきだと思います。とはいえ、いきなりDSPで大きく使うのはリスクが高いので、自然とスポンサー広告を少額で始めることになると思いますが。これは打ち手の17に詳しく書いています。
森野 ありがとうございます。これも絶対に聞かれるはずの質問です。Amazon広告ってGoogle広告とかYahoo!プロモーション広告と比べて、CVR・ROASは低いのでしょうか、高いのでしょうか?
寳 運用していて感じるのは、CVRはめちゃくちゃ良いです。スポンサー広告のROASもGoogle広告などと比較したりするんですけれども、自分が今やっている中ではAmazon広告のほうが勝っています。
森野 「めちゃくちゃ良い」んですね! DSP広告はどうなんでしょうか?
寳 DSPは単体で使うというよりも、Amazon広告を使ってAmazon内の売上を最大化するために使うという役割があるので、単体でROASをKPIに置くことは本の中にも書いていないです。多くの場合、商品詳細ページに連れてくることが目的になると思いますので、単純には比較しない感じですね。
森野 では、YDNとかGDNと比較するものでもないということですね。そもそもの目的が違う。