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UGC活用前後で売上が倍に 山善がインテリア共有サイト「RoomClip」を3年間使い続けるワケ

モニターキャンペーンで売上倍、座談会で商品リニューアル

――最初の「モニターキャンペーン」のお取り組みについて、成果も含めて詳しくお聞かせください。

大村(山善) 最初は、「オープンボックス」という収納ボックスでした。洋服を収納する目的で開発された商品ですが、実際にキャンペーンでモニターを募集し、使っていただいたところ、クローゼットに置く方はひとりもいませんでした。キッチンや子ども部屋、階段の下、洗面所など、我々が想定していた意図とは違ったところで商品が活躍していました。いかに自分たちが、思い込みで商品を売っているのか気付かされました。また、皆さんの写真がすごくおしゃれなのにも驚きましたね。

川本(RoomClip) 「モニターキャンペーン」については、こんなにおもしろい写真が集まり、コメントも活発になるのなら可能性がありそうだなと感じました。投稿された写真を「商品詳細ページに掲載したい」と大村さんからご依頼があり、ユーザーさんに二次利用をお願いし、楽天市場の商品詳細ページに今でも掲載されています。当時はまだ、UGCという言葉も出てきていなかったはずですが、大村さんはRoomClipのコミュニティに対する理解がとても深く、ユーザーさんに対するリスペクトを感じられる形で、ご掲載いただきました。このモニターキャンペーンとユーザーさんの写真を掲載することで、オープンボックスの売上がすごく伸びたんですよね?

大村(山善) モニターキャンペーン前後で比較すると、倍の売上になりました。当時はまだ、通販だと送料が上乗せになるので、実店舗で買うよりも割高だったんです。それでも、ユーザーさんのコンテンツを掲載させていただくことで、「利用シーン」が表現でき、売上倍増につながったと思います。

もうひとつ、他のメンバーが社内でRoomClipの取り組みを共有してくれたことも大きかったです。売上という数字につながったことで、「やってみよう」と言ってくれた上長や関係部署との協力関係も、より築きやすくなりました。さらに、最近ユーザーさんから「山善さん商品、オシャレになってきている」というお声をいただくことがあるのですが、それがすごくうれしいですね。社内は、ずっと同じメンバーでやってきているのですが、ユーザーさんの写真など、皆さんから学ばせていただいた要素を取り入れているからかなと考えています。

川本(RoomClip) オープンボックスのお取り組みを評価していただき、2015年から2年間で20商品ほど、お取り組みをさせていただきました。「モニターキャンペーン」だけでなく、ユーザーさんと座談会も開催しましたよね。

株式会社山善 家庭機器事業部 eビジネス部 営業2課 係長/くらしのeショップ 大村潤さん

大村(山善) 「おうちすっきりプロジェクト」ですね。もう10年ほど販売している弊社オリジナル商品のうち、発売当初から比べると売上が落ちてきているものについて、リニューアルを考えていました。その際に、実際に使っていただいているユーザーさんのご意見をうかがえたらと思ったんです。

川本(RoomClip) レンジラック、キッチンストッカー、食器棚という3つの商品について座談会を開催しました。いやぁ、ディスられましたね(笑)。「この取っ手ありえない」「ダサい」「見た目が昭和」といった具合で……、参加された大村さんもがっくりと机に手をついて。

大村(山善) 皆さんの意見を反映しながら、1年ほどかけて作り変えていきました。まったく別の商品のような見た目になっています。たとえば、文字を入れたりといった装飾はこちらでやりがちなのですが、今はユーザーさんが自由に、創意工夫でおしゃれにできる時代になったので、そこは省いてシンプルにし、ユーザーさんに一任するようにしています。その分浮いたコストを、もっと他の部分に回せますよね。当社は小売店様への卸売が中心ですが、お客様の声やバイヤーさんの声を反映して商品を作るという姿勢はより強まっています。

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キャンペーンで指名検索が1位に ユーザーの実例が消費行動を変える

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