キャンペーンで指名検索が1位に ユーザーの実例が消費行動を変える
――RoomClipを活用することで売上アップにつながっているということですが、ほかにも何か成果につながっていることはありますか?
大村(山善) 楽天市場の「くらしのeショップ」の流入キーワードを見ると、「机」「チェスト」といったビッグワードが多かったのですが、あるタイミングで「山善 キッチンワゴン」が登場し、「山善」が入ったキーワードが、ダントツ1位になりました。直前に、RoomClipでキッチンワゴンのキャンペーンを行った結果です。ECを立ち上げた上長が「こんなことは初めてだ」と申していました。
川本(RoomClip) 「ファンが、さらにファンを作る」「ファンがブランドを作っていく」ということがRoomClipの根源にあるテーマのひとつなのですが、それがきれいにハマった事例でした。山善さんがRoomClipで「素敵に使ってくださいね」と投稿した結果、「山善って良いブランドだよね」とファンが生まれて、楽天で「山善」という指名検索が生まれた。僕もとてもうれしかったです。
大村(山善) ECでの販促、販売のしかたも変わっています。たとえば、シンクに置く水切りが、1段タイプと2段タイプ、ふたつあります。当初は2段タイプのほうが人気が高かったのですが、RoomClipでキャンペーンを行い、商品詳細ページにユーザーさんの写真を掲載させていただいた結果、1段タイプのほうが人気が出て、急遽商品を追加することになりました。
その理由として考えられるのは、1段タイプの投稿写真を見ると、たとえばリビングからキッチンを見てその中に水切りが置いてあるという、全体の部屋の中のひとつとして統合された写真が多かったんですね。一方、2段タイプのほうは、水切りそのものにフォーカスしている投稿が多かった。同じ面積なので、2段タイプのほうがオトク感があるのですが、価格や機能だけでなく見た目が部屋に馴染むかどうかも、すごく重要なポイントなのだと感じました。もしRoomClipでキャンペーンを行っていなかったら、弊社目線で撮影しただけの写真を掲載し、1段タイプの魅力のすべてを伝えきれなかったでしょう。
川本(RoomClip) ユーザーさんの実例が、消費行動を変えているわけですね。でも、それを見抜いて商品詳細ページを変えてしまう大村さんもすごい。大村さんはユーザーのコンテンツを見る力、洞察力がありますよね。
大村(山善) 以前は、見たくても見られませんでした。それが見られるようになっただけでも、とてもありがたいです。モノを売っておしまいではなく、それがどのようにユーザーさんの役に立っているか、逆に不満を感じられているのか。そういったことをどんどん吸収していかないと、飽きられてしまうと思っています。