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300Bridge代表 藤原義昭氏と探る 小売×デジタルの次なる転換点

憧れていた将来ビジョンと偶然の出会いから趣味を仕事に パインバレー矢嶋氏が振り返る社長1年生の挑戦

 コメ兵、ユナイテッドアローズでDXを推進した後に、現在は株式会社300Bridge 代表取締役として経営、事業戦略、デジタルに関する各社のサポートや情報発信を行う藤原義昭氏。同氏が2018年から2019年にかけて連載していた「オムニチャネルの次の話をしよう」が、アップデートして帰ってきました。連載第3回は元ビームス執行役員 DX推進室長で、現在は株式会社パインバレー 代表取締役社長を務める矢嶋正明氏と対談。前編は、社長になった理由や初年度の実施施策について話を聞きました。

前回の連載記事はこちら

きっかけは究極の趣味人の動画 ビームスDX推進室長からハーレー屋の社長へ

藤原(300Bridge) 前回の対談(前編後編)は2019年で、「ビームスの人」として矢嶋さんにお話を聞きました。矢嶋さんがビームスを辞めて社長になられたのは少し驚きもあったのですが、パインバレーのビジネスに興味をもったきっかけや、参画の理由は何だったのでしょうか。

矢嶋(パインバレー) 最初のきっかけは、サーチファンドを経営している友人とのやり取りからです。いただいたいくつかのお話しの中にパインバレーがありました。これはまったくの偶然ですが、私自身が自分のハーレーをパインバレーでカスタムしていたのです。なので、パインバレーの事業内容については“お客様”という立場からになりますが、おおまかに理解していましたし、「事業承継」というオファーを聞いて本当に驚きました。

 また、参画の理由としては、もともと「いつかはオートバイのビジネスに関わってみたい」と思っていたんです。そのきっかけは、数年前にYouTubeで見た「Fast Eddie」という動画でした。

 9分程度のショートムービーで、登場人物はアメリカに住んでいるバイク乗りの94歳のおじいさんなんですが、この歳でもバイクに乗って、ガレージでメンテナンスをしているんですよ。その生き生きとした様子がとても印象的で、「将来こういう風に生きたいな」「仕事も含めていくつになっても好きなことをしていたい」と考えました。

矢嶋氏が影響を受けたYouTube動画「Fast Eddie: a short film about a lifelong passion」

藤原 ビームスにいらした頃から、バイクに限らずいろいろなことにアンテナを張っていましたよね。

矢嶋 ビームスに「趣味人を称える文化」みたいなものがあったので、その影響は大きいと思います。25年間過ごしてきたので。私は洋服だけでなく、サーフィンもゴルフもバイクも好きですし、当時の社内のメンバーも様々な趣味をもっていました。好きなものを追いかける、「偏愛」をもつ人を受け入れるビームスの文化が、今選んだ道につながっているのかもしれません

藤原 コロナ禍を経て、多様性を認める文化や自分自身のあるべき姿や目指したいものを表現して良いんだ、と思える空気感が世の中に漂っているのも関係しそうですね。若者の場合は、SNSから受けている影響も大きいと思いますが。

矢嶋 時代の変化でいうと、「家庭」と「仕事」は昔から誰にとっても人生の大きな存在ですが、近年は「自分の余暇・趣味」といったサードプレイス的な拠りどころも重要視されつつあるように感じます。私は昔からどれも充実させたいと思うタイプでしたが、世の中全体がこうした流れになるのなら、サードプレイスにおける価値提供を考えていきたいなという気持ちを今はもっています。

株式会社パインバレー 代表取締役社長 矢嶋正明氏
株式会社パインバレー 代表取締役社長 矢嶋正明氏

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“社長だけど新人”だからこそ顧客視点で 初年度に注力した施策とは

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この記事の著者

ECzine編集部 木原 静香(キハラシズカ)

立教大学現代心理学部映像身体学科卒業後、広告制作会社、不動産情報サイトのコンテンツ編集、人材企業のオウンドメディア編集を経験し、2019年に翔泳社に入社。コマースビジネスに携わる方向けのウェブメディア「ECzine」の編集・企画・運営に携わる。2025年4月1日より、ECzine 副編集長を務める。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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