単品リピート通販で有効な初期CRM、できていますか?
メールを使ったアプローチは、「単品リピート通販においても有効」だと続ける中村氏。特に化粧品や健康食品では、商品購入後の顧客に段階を踏んで送るステップメールが重要な役割を果たすという。
「定期購入が売上向上の肝となる単品リピート通販では、単に商品を売るだけではなく、使い続けてもらうためのアプローチが欠かせません。また、使用ペースと配送タイミングが合わないと顧客の手元に商品が余り、解約につながってしまうため、正しい使い方の啓蒙や習慣化も大切です」
もちろん、単品リピート通販で離脱を防ぐには、顧客が使用ペースに合わせて自ら配送サイクルを調整できるようにするなど、仕組みの整備も重要だ。さらに中村氏は、こうした体験作りをした上で効果を発揮するアップセル・クロスセルのシナリオについて、設計時の注意点を述べた。
「いきなり購入のステップにアップセルやクロスセルを組み込む方がいますが、それよりもまずは欲しい商品を購入して使い、気に入ってもらう『初期CRM』の段階を重視すべきです。『継続したい』と顧客に自発的に思ってもらえたタイミングでアップセルやクロスセルを行うと、効果を発揮します」
確かに、商品を使ったことがない段階で他の商品を提案されても、判断できない顧客がほとんどだろう。「押しつけがましい」と悪印象を与えてしまう可能性もある。前向きな反応を得たいのであれば、提案のタイミングにも配慮が必要だ。
中村氏は「アクションリンクでは、こうしたコミュニケーションの質と量を兼ね備えた施策を、メールだけでなくLINEやSMSでも展開できる」と説明。一人もしくは少人数の組織であることも多いEC担当者の実情に触れた上で、最後にこう語りセッションを締めくくった。
「CRMを使ったコミュニケーションを追求したいのであれば、自動化できるところはどんどん進めていきましょう。アクションリンクでは、ボタン一つで今日紹介した鉄板シナリオを実行できるだけでなく、施策の効果を個別に確認することも可能です。
近年、AIの発達により自動化できる領域はどんどん増えています。ブランドの成長や顧客体験向上を実現するには、任せられるところは任せて、空いた時間で人にしかできない施策やあえて非効率な新しい取り組みを進めるのも大切です。そういった時間を生み出す方法に興味のある方は、ぜひご相談ください」