ゴールはGMVの最大化 「Adjust」活用で精緻な分析と高速PDCAを実現
髙島氏は「アプリ広告を運用する中でAdjustに助けられているポイントが3つある」と語り、このように続ける。
「ひとつめは、広告成果を精緻なデータで一元管理できる点です。広告単位で実績を見ることができるため、細やかな運用調整が可能となります。データ保有期間も長く、中長期での広告効果を確認できる点は非常に魅力的です。
そしてふたつめは、他社SDKツールと比較して同一属性のユーザーグループを分析する『コホート機能』のUIが優れており、非常に快適に使える点。3つめはサポート体制の手厚さです。直近では、SKAdNetwork(iOS14以降導入された、アトリビューションと広告の効果測定における新たなフレームワーク)の計測を開始した際に、相談に乗っていただきました。初歩的な不明点にも親身に対応してくれるため、迅速かつ鮮明にアプリ広告の効果計測・分析が実現できていると思います」(SODA 髙島氏)
既存ユーザーへのアプローチを行うCRMチームは「主にモバイルアプリ内のGMV(流通取引総額)最大化を図るべく、キャンペーンやクーポン施策などの企画・実行・分析に日々取り組んでいる」と語る髙島氏。GMVはスニダンのマーケティング展開においてもっとも重視している指標であり、「施策を行い、その成果がどれだけGMVに寄与したかを分析した上で次の打ち手を検討する。日々トライ&エラーを繰り返し、こうしたPDCAサイクルを地道に回している」と続ける。
「スニダンのマーケティング組織は従来の手法にとらわれることなく、どうすればGMVを最大化できるかを常に考えながら最善を尽くすようにしています。かねてより柱としてきたデジタル広告とCRMに注力しながらも、アクションに制限などは設けず、オフライン広告やOMO施策など、目標達成に向けてさまざまな挑戦を重ねていきたいと考えています。
もちろん、GMVの最大化にはマーケットプレイスで購入後に離脱してしまったユーザーや、メディア機能のみを利用するユーザーへのリテンション施策も欠かせません。あらゆる角度からより強いつながりを生み出していけるような施策展開を続けていきます」(SODA 髙島氏)
スニダンは、2021年12月よりAPAC(アジア太平洋)を中心とした海外展開にも取り組んでいる。その背景について、髙島氏は「世界中が熱狂する次のマーケットプレイスをつくる」というSODAのミッションを挙げながら、こう説明する。
「国境や一次流通、二次流通といった垣根を越えて人々が熱狂するものの売買を加速させたい。そして、多様な個人・個性を自由に表現できる社会の実現を目指したい、という考えから海外進出を決めました。現状としては、国内におけるビジネスの初期段階と比べても垂直立ち上げに成功している状況だと言えます」(髙島氏)
髙島氏はその成功要因をふたつ挙げた。ひとつめは、国内で約4年にわたって取り組んできたPDCAから得た成功パターンに基づき施策を高速展開していること。ふたつめは、現地メンバー採用によるローカライズした組織づくりを行っている点だ。
最後に髙島氏は、こうしたスニダンの海外展開について次のように語り、セッションを締めくくった。
「実際に海外でビジネスを展開してみて、日本にないカルチャーも発見しました。スニーカーとひとまとめに言っても、国ごとに人気商品が異なります。その上発売日も違うため、情報をキャッチアップする難しさも感じました。デジタル広告施策を実行するにあたっても、ユーザーが使用する媒体や広告効率に大きな違いがあるため、学びながら模索している状況です。
海外展開においても、重視するのはGMVの最大化です。このゴールに向けて今後も各国でのローカライズと成功体験の蓄積を進め、ミッションを世界で実現すべく、さまざまなチャレンジを続けていきます」(髙島氏)