国内トップアプリの大多数が導入するMMP「Adjust」
顧客接点の充実化を目的に、モバイルアプリのリリース、運用強化に舵を切る企業が増えている。運用にあたっては、ウェブサイト同様に課題抽出、施策最適化のための流入分析や効果測定が欠かせない。そこで必要となるのが、MMP(モバイル計測パートナー)だ。Adjustは、日本のMMPの中でもっとも多くのマーケットシェアを獲得する企業である。
「2022年6月1日時点のdata.aiトップセールスランキング上位100アプリのうち、57の国産アプリが『Adjust SDK』を採用しています。MMP導入済の国産アプリが65アプリであることを踏まえると、およそ9割のアプリが同SDKを導入しており、マーケティングにおけるインフラのような存在になっていると言えるのではないでしょうか」(Adjust 谷口氏)
Adjustは「MEASURE(アトリビューション計測)」「ANALYTICS(優れた分析環境の提供)」「AUTOMATE(業務効率化・キャンペーンの自動化)」「PROTECT(アドフラウド対策)」の4つのソリューションを柱とし、モバイルアプリのグロースに貢献している。最大の特徴は、「ユーザーはどこから来たのか」「インストール後、会員登録をしたか」「課金を行ったか」などのさまざまな動きを一気通貫で計測・可視化できる点だ。なお、コンバージョンに直結する数値にかぎらず、アンインストールや再インストール、サブスクリプション継続・解約、オフラインと連動したキャンペーンの計測も可能である。
たとえば、アパレル企業が新規会員登録キャンペーンを実施する際に顧客に向けて複数の広告クリエイティブを制作・配信した場合に「各クリエイティブからどれだけインストールされ、会員登録が完了し、最終的にどれだけの売上を獲得できたか」まで可視化できる点がAdjustの特徴だ。こうしたキャンペーン時に店舗ごとにチラシを作成して配布する場合も、二次元コードを用いてAdjustの計測用URLを掲載すれば、チラシ経由でアプリをインストール、会員登録した顧客の数や経由売上を追跡することができる。
続いて谷口氏は、Adjustが選ばれる7つの理由を次のように挙げた。
- プロダクト:オープンソースにより、SDKの仕様をウェブ上に包み隠さず公開。透明性・安全性を担保
- ダッシュボード:無駄を省き、直感的で操作しやすいシンプルイズザベストなダッシュボードを追求
- マルチプラットフォーム設定(OS一括管理):iOS、Android合計の成果をひとつのレポートで可視化。OS共通のトラッカー、アプリトークン、イベントトークンを提供
- ローデータ:200種類以上の計測データを追加費用なしで無制限にデータ転送可能
- コネクテッドTV広告計測:同広告からモバイルやコネクテッドTVアプリへのインストール数などを計測
- ローカライズ:35名のサポート体制でほぼすべての問い合わせに即日回答。円建取引、日本の銀行振込で為替リスクを回避するほか、地上波テレビCM計測・分析など日本独自開発の機能を提供
- プライス:月額3万円からフルパッケージで利用可能。ロープライス・ハイパフォーマンスを実現
「Adjustは、このようにユーザーベネフィットを追求することで現在のポジションを確立しました。MMPはアプリ広告の効果計測に欠かせないツールと言えます。管理画面のデモなどからお試しいただくことも可能ですので、ぜひ興味のある方はご相談ください」(Adjust 谷口氏)
アプリをビジネスのグロースに取り入れたい方におすすめです!
Adjustはアプリマーケティングを効率的に行い、質の高い顧客を増やすための各キャンペーンの効果測定と最適化をサポートします。そのほか、ユーザーデータを保護するソリューションやアナリティクス機能、オートメーション機能を提供しています。日本のスタッフがお客様の成功をきめ細かくサポートいたします。本記事でAdjustに興味を持たれた方、無料のデモをご覧になりたい方は、Adjustの公式サイトからお問い合わせください。
3年で月間400万人の利用規模に 「スニダン」のマーケティング組織と戦略を紐解く
Adjustを活用し、モバイルアプリ起点でビジネスを急速にグロースさせているのが、スニーカーやトレーディングカードを扱うフリマアプリ「スニーカーダンク(スニダン)」だ。モバイルアプリは公開から3年で月間400万人以上が利用する規模にまで成長(2022年8月時点)。その勢いには、目を見張るものがある。
スニダンを運営するSODAの髙島氏は、同アプリが有する機能の特徴について、次のように語る。
「スニダンには、大きく3つの機能があります。ひとつめは、ストリートカルチャーに特化した国内唯一のSNSとしてのコミュニティ機能です。たとえば発売されたスニーカーの色味に関する細かなクチコミや、発売時の店頭での混雑状況など、ほかのSNSでは見ることができないレベルのニッチな情報がユーザー間でやり取りされています。
ふたつめは、メディア機能です。スニーカーやストリートウェア、トレーディングカードなどの人気商品は抽選販売が多いため、『いつ、どこで、いくらで発売するのか』といった情報を発信しています。そのほかにも、人気モデルについて深掘りしたコラム記事など、ストリートカルチャーのファンを対象としたさまざまなコンテンツを作成し、モバイルアプリインストール後も楽しめる工夫を施しています。
3つめは、マーケットプレイス機能です。スニダンは当社がCtoC取引の仲介に入り、真贋鑑定を行う点に大きな特徴があります。これは、ほかのフリマアプリとの差別化ポイントです。リリース後に即完売するような人気商品は、残念ながらある一定数偽造品が存在します。欲しい商品を購入したにもかかわらず、届いたら偽造品だったというガッカリ体験を0にするために、当社では真贋鑑定を行い安心安全な取引を実現しています」(SODA 髙島氏)
スニダンのビジネスモデルの要となるのが、前出したマーケットプレイス機能の利用により発生する取引手数料である。購入者は出品者から商品を購入するタイミングで購入手数料込の代金を支払い、出品者は商品をスニダン宛に送付。真贋鑑定を終えた後にスニダンは出品者へ販売手数料を差し引いた商品代金を送金し、取引が完了するという手順を踏んでいる。
「出品者・購入者双方から手数料をいただくことで、真贋鑑定や取引の安全性、公平性を担保するビジネスモデルをつくり上げています」(SODA 髙島氏)
スニダンが短期間で大規模なユーザー獲得に成功した理由について、髙島氏は「各種デジタルマーケティング施策への取り組みに加え、ポップアップストアの出店、テレビCM放映、都心部でのアドトラック走行など幅広いチャネルを活用した認知獲得施策が功を奏した」と振り返る。費用対効果の高さに目を向けるだけでなく、獲得したいユーザーがいる場所へ積極的に露出を図ることで「気になる存在」へと押し上げ、モバイルアプリインストールなどの具体的なアクションにつなげる。こうしたマーケティングを推進する組織は、どのような体制で運営されているのだろうか。
「CMO(最高マーケティング責任者)の配下にマネージャーが置かれ、デジタル広告による集客を担当するPromotionチームと既存ユーザー活性化施策を担当するCRMチームの2チーム構成となっています。
デジタル広告運用についてはモバイルアプリとウェブ双方の活用に取り組み、LTVをベースに目標ROAS(広告の費用対効果)を設定して運用を行っています。アプリ広告の効果計測にはAdjust、ウェブ広告の効果計測にはアドエビス(AD EBiS)を採択し、Google、Facebook、Instagramなどの大手プラットフォームをはじめとする10以上の媒体で広告を配信している状況です。クリエイティブは一部外注していますが、基本的にはインハウスで制作できる体制を構築しています」(SODA 髙島氏)
Japan App Summit 2022開催!
2022年10月27日(木)、Adjustはアプリマーケティングのカンファレンスを開催します。このイベントでは、日本の最新アプリトレンド情報をはじめとする、ゲーム、非ゲーム、CTV(コネクテッドTV)のリーダーを集めて、4つのパネルセッションを行います。セッション後はネットワーキングパーティーもございますので、ご興味のある方はぜひ参加登録ページよりご登録ください。
※事前参加登録制。申込締切は2022年10月26日(水)まで。会場に定員がございますので、登録いただいた方の中から抽選で200名様をご招待いたします。
ゴールはGMVの最大化 「Adjust」活用で精緻な分析と高速PDCAを実現
髙島氏は「アプリ広告を運用する中でAdjustに助けられているポイントが3つある」と語り、このように続ける。
「ひとつめは、広告成果を精緻なデータで一元管理できる点です。広告単位で実績を見ることができるため、細やかな運用調整が可能となります。データ保有期間も長く、中長期での広告効果を確認できる点は非常に魅力的です。
そしてふたつめは、他社SDKツールと比較して同一属性のユーザーグループを分析する『コホート機能』のUIが優れており、非常に快適に使える点。3つめはサポート体制の手厚さです。直近では、SKAdNetwork(iOS14以降導入された、アトリビューションと広告の効果測定における新たなフレームワーク)の計測を開始した際に、相談に乗っていただきました。初歩的な不明点にも親身に対応してくれるため、迅速かつ鮮明にアプリ広告の効果計測・分析が実現できていると思います」(SODA 髙島氏)
既存ユーザーへのアプローチを行うCRMチームは「主にモバイルアプリ内のGMV(流通取引総額)最大化を図るべく、キャンペーンやクーポン施策などの企画・実行・分析に日々取り組んでいる」と語る髙島氏。GMVはスニダンのマーケティング展開においてもっとも重視している指標であり、「施策を行い、その成果がどれだけGMVに寄与したかを分析した上で次の打ち手を検討する。日々トライ&エラーを繰り返し、こうしたPDCAサイクルを地道に回している」と続ける。
「スニダンのマーケティング組織は従来の手法にとらわれることなく、どうすればGMVを最大化できるかを常に考えながら最善を尽くすようにしています。かねてより柱としてきたデジタル広告とCRMに注力しながらも、アクションに制限などは設けず、オフライン広告やOMO施策など、目標達成に向けてさまざまな挑戦を重ねていきたいと考えています。
もちろん、GMVの最大化にはマーケットプレイスで購入後に離脱してしまったユーザーや、メディア機能のみを利用するユーザーへのリテンション施策も欠かせません。あらゆる角度からより強いつながりを生み出していけるような施策展開を続けていきます」(SODA 髙島氏)
スニダンは、2021年12月よりAPAC(アジア太平洋)を中心とした海外展開にも取り組んでいる。その背景について、髙島氏は「世界中が熱狂する次のマーケットプレイスをつくる」というSODAのミッションを挙げながら、こう説明する。
「国境や一次流通、二次流通といった垣根を越えて人々が熱狂するものの売買を加速させたい。そして、多様な個人・個性を自由に表現できる社会の実現を目指したい、という考えから海外進出を決めました。現状としては、国内におけるビジネスの初期段階と比べても垂直立ち上げに成功している状況だと言えます」(髙島氏)
髙島氏はその成功要因をふたつ挙げた。ひとつめは、国内で約4年にわたって取り組んできたPDCAから得た成功パターンに基づき施策を高速展開していること。ふたつめは、現地メンバー採用によるローカライズした組織づくりを行っている点だ。
最後に髙島氏は、こうしたスニダンの海外展開について次のように語り、セッションを締めくくった。
「実際に海外でビジネスを展開してみて、日本にないカルチャーも発見しました。スニーカーとひとまとめに言っても、国ごとに人気商品が異なります。その上発売日も違うため、情報をキャッチアップする難しさも感じました。デジタル広告施策を実行するにあたっても、ユーザーが使用する媒体や広告効率に大きな違いがあるため、学びながら模索している状況です。
海外展開においても、重視するのはGMVの最大化です。このゴールに向けて今後も各国でのローカライズと成功体験の蓄積を進め、ミッションを世界で実現すべく、さまざまなチャレンジを続けていきます」(髙島氏)