3年で月間400万人の利用規模に 「スニダン」のマーケティング組織と戦略を紐解く
Adjustを活用し、モバイルアプリ起点でビジネスを急速にグロースさせているのが、スニーカーやトレーディングカードを扱うフリマアプリ「スニーカーダンク(スニダン)」だ。モバイルアプリは公開から3年で月間400万人以上が利用する規模にまで成長(2022年8月時点)。その勢いには、目を見張るものがある。
スニダンを運営するSODAの髙島氏は、同アプリが有する機能の特徴について、次のように語る。
「スニダンには、大きく3つの機能があります。ひとつめは、ストリートカルチャーに特化した国内唯一のSNSとしてのコミュニティ機能です。たとえば発売されたスニーカーの色味に関する細かなクチコミや、発売時の店頭での混雑状況など、ほかのSNSでは見ることができないレベルのニッチな情報がユーザー間でやり取りされています。
ふたつめは、メディア機能です。スニーカーやストリートウェア、トレーディングカードなどの人気商品は抽選販売が多いため、『いつ、どこで、いくらで発売するのか』といった情報を発信しています。そのほかにも、人気モデルについて深掘りしたコラム記事など、ストリートカルチャーのファンを対象としたさまざまなコンテンツを作成し、モバイルアプリインストール後も楽しめる工夫を施しています。
3つめは、マーケットプレイス機能です。スニダンは当社がCtoC取引の仲介に入り、真贋鑑定を行う点に大きな特徴があります。これは、ほかのフリマアプリとの差別化ポイントです。リリース後に即完売するような人気商品は、残念ながらある一定数偽造品が存在します。欲しい商品を購入したにもかかわらず、届いたら偽造品だったというガッカリ体験を0にするために、当社では真贋鑑定を行い安心安全な取引を実現しています」(SODA 髙島氏)
スニダンのビジネスモデルの要となるのが、前出したマーケットプレイス機能の利用により発生する取引手数料である。購入者は出品者から商品を購入するタイミングで購入手数料込の代金を支払い、出品者は商品をスニダン宛に送付。真贋鑑定を終えた後にスニダンは出品者へ販売手数料を差し引いた商品代金を送金し、取引が完了するという手順を踏んでいる。
「出品者・購入者双方から手数料をいただくことで、真贋鑑定や取引の安全性、公平性を担保するビジネスモデルをつくり上げています」(SODA 髙島氏)
スニダンが短期間で大規模なユーザー獲得に成功した理由について、髙島氏は「各種デジタルマーケティング施策への取り組みに加え、ポップアップストアの出店、テレビCM放映、都心部でのアドトラック走行など幅広いチャネルを活用した認知獲得施策が功を奏した」と振り返る。費用対効果の高さに目を向けるだけでなく、獲得したいユーザーがいる場所へ積極的に露出を図ることで「気になる存在」へと押し上げ、モバイルアプリインストールなどの具体的なアクションにつなげる。こうしたマーケティングを推進する組織は、どのような体制で運営されているのだろうか。
「CMO(最高マーケティング責任者)の配下にマネージャーが置かれ、デジタル広告による集客を担当するPromotionチームと既存ユーザー活性化施策を担当するCRMチームの2チーム構成となっています。
デジタル広告運用についてはモバイルアプリとウェブ双方の活用に取り組み、LTVをベースに目標ROAS(広告の費用対効果)を設定して運用を行っています。アプリ広告の効果計測にはAdjust、ウェブ広告の効果計測にはアドエビス(AD EBiS)を採択し、Google、Facebook、Instagramなどの大手プラットフォームをはじめとする10以上の媒体で広告を配信している状況です。クリエイティブは一部外注していますが、基本的にはインハウスで制作できる体制を構築しています」(SODA 髙島氏)
Japan App Summit 2022開催!
2022年10月27日(木)、Adjustはアプリマーケティングのカンファレンスを開催します。このイベントでは、日本の最新アプリトレンド情報をはじめとする、ゲーム、非ゲーム、CTV(コネクテッドTV)のリーダーを集めて、4つのパネルセッションを行います。セッション後はネットワーキングパーティーもございますので、ご興味のある方はぜひ参加登録ページよりご登録ください。
※事前参加登録制。申込締切は2022年10月26日(水)まで。会場に定員がございますので、登録いただいた方の中から抽選で200名様をご招待いたします。