サブスクリプションとは、月額や年額などの「継続支払い契約」という意味合いがあり、商品やサービスを一定期間提供するビジネスモデルのことを指す。「サブスク」と略して呼ばれることも多い。
サブスクリプションでは、商品やサービスを購入することなく、料金を支払う一定期間利用できる点が特徴であり、消費者に支持される魅力だといえる。たとえば、動画配信サービスの「Netflix」、音楽配信サービスの「Spotify」など、コンテンツの見放題・聴き放題を提供するサービスは、サブスクリプションサービスの代表格として挙げられる。近年は雑誌の定期購読サービスや食品の定期購入サービス、家具や家電のレンタルサービスなど、物品の提供をともなうビジネスモデルでもサブスクリプション形式での提供が進んでいるほか、ECカートや会計ソフトウェアなどBtoB向けかつSaaS型のプラットフォーム・ツール提供も、サブスクと謳うケースが増えている。
事業者がサブスクリプションでサービスを提供する最大のメリットは、定額制で一定数の顧客の確保や一定期間のサービス利用・購入を担保できるため、収益の安定化がしやすく、ビジネスの見通しを立てやすい点にある。契約者となる消費者や事業者にとっては、毎月・隔月など決まったタイミングで購入や利用料・ライセンス料などといった支払いが発生するため、出費や経費計上のタイミングを明白にしやすい点も特徴だといえる。サブスクリプションの場合、継続人数=売上となるため、LTV向上に向けた施策が鍵となり、特に見放題・聴き放題・使い放題などのサービスを提供する場合は、「料金分利用しよう」などといった積極的な動機づけができるようなサービス設計が鍵となる。
サブスクリプションにはメリットも多いが、デメリットとしては、ユーザー数が収益に直結するため、解約率低下を食い止めるような施策展開に失敗した場合、それ以上の成長が見込めない点が主に挙げられる。また、継続利用を前提とした商品でない、買い替えサイクルが長い商品を展開しているなど、扱う商材によってはサブスクリプションビジネスと相性が良くない点も注意しなければならない。サブスクリプションを自社の商品やサービスに展開したい場合は、商材とビジネススタイルの相性を見極め、顧客関係の強化、長期的にサービスを利用してもらうための工夫ができるかどうかがポイントとなる。
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