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季刊ECzine vol.12定点観測

越境EC市場にも求められる 新型コロナウイルス対策


 EC事業者がおさえておきたい、13のテクノロジー関連トピックスの「定点観測」。withRiverの白川さんに、越境ECについて聞きました。※本記事は、2020年3月25日刊行の『季刊ECzine vol.12』に掲載したものです。

ポジティブリスト緩和でチャンス増 サブスク整備も効果的

 電子商務法が2019年1月に施行され、1年が経過した中国。施行当初は、越境EC市場への影響が懸念されたが、徐々に落ち着きを見せていると言う。今回は、まず同法の施行と同時に改正されたポジティブリスト(越境ECで取引許可されている品目リスト)について話を聞いた。

「2019年1月のリスト改定で規制が大きく緩和され、越境ECで販売できる商材の幅が大きく広がりました。かつては香港経由で市場に流れていたような日本酒などは、正式なルートで販路を増やしています」

 規制緩和により、漢方薬酒、ゲーム機、懐中電灯などの品目が新規追加されたほか、乳製品、酒類、水産品、衣類の分野でも一部品目が適用対象となっている。該当する商材を扱う事業者にとっては大きなチャンスとも思えるが、実際のところはどうなのだろうか。

「税制上販売しやすくなったことは事実ですが、ニーズとしてはまだまだ認知度の高い製品が大多数なのが現状です。中国への越境ECに本格的に取り組むのであれば、やはりプロモーションをしっかりと行い、認知獲得というハードルを乗り越える必要があります。しかし、中国市場に進出する選択肢や可能性が増えたことに間違いはありません。中国で売れる製品は現状ある程度定番化していますから、新規参入して軌道に乗るまでの道のりは長いのが正直なところです。予算を注ぎ込むことができる場合は、T-mallなどの大手ECモールに出店し、大々的に広告出稿を行うという選択肢もありますが、そうでない場合はソーシャルで地道に1人ひとりの認知を獲得していくのがセオリー。中国市場ではマス・マーケティングが通用しないので、上手にSNSなどを活用して広めていく必要があります。これに加えて、インバウンド向けの戦略を考え、日本に来訪した観光客に購入してもらい、現地に持って帰ってもらうこと。また、ライブコマースや動画配信などを使って製品の良さをリアルに近い方法で体感してもらったうえでリピートにつなげるのが、王道と言えます」

 リピートにつなげるための効果的な施策としては、越境ECでもサブスクが有効だと言う。「定期購入のサイクルを作れる商材であること」が条件ではあるが、サプリメントなどサイズの小さい製品であれば、日本からもEMSなどを用いて安価な輸送費で直送することが可能だ。

「日本製品の品質は、中国の人々からも信頼されていますから、一度試して良かったものをリピートで使い続けてくださる方も多くいます。健康食品など継続しやすい商材に関しては、定期的に購入してもらう方法を整備するのも、おすすめの手法ですね」

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