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実店舗をフル活用 トイザらスが歩む「シームレス・リテーリング」実現への道

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2019/07/08 07:00

 ECと実店舗が“互いに”送客できること。これが、トイザらスが成長を続けてきたカギでもあり、問題に直面したときの解決の糸口であった。※本記事は、2019年6月25日刊行の『季刊ECzine vol.09』に掲載したものです。

 全国に169店舗を展開する玩具・ベビー用品専門店トイザらス。2014年に大幅なECサイトリニューアルを行って以来、4年連続で売上拡大を実現してきた。その背景には、同社が「シームレス・リテーリング」と呼ぶ、実店舗とEC部門との連携強化がある。大手リテーラーのEC部門は、どのような課題を乗り越え、ここまで成長してきたのか。トイザらスひと筋24年。現在はECサイトの運営を担うeコマース本部シニア・ディレクターの西原慎祐さんに話を聞いた。

日本トイザらス株式会社 eコマース本部シニア・ディレクター 西原慎祐さん
日本トイザらス株式会社 eコマース本部シニア・ディレクター 西原慎祐さん

全国の店舗と連携し
「シームレス・リテーリング」に向けた取り組みを強化

 トイザらスでは2001年に、子会社が運営にあたる形でECサイトをオープンした。2006年に本社に統合されたが、しばらくは店舗での販売に重きを置く状況が続いた。

「社内のカルチャーとして実店舗ありきで考えるところがありましたし、実際の投資も店舗メインでずっとやってきた。そうしたなかで、上層部も含めた社内全体の意識をいかにECに向けてもらうのかが最初のハードルだったように思います」

 その後、2013年からEC部門を強化する取り組みが始まり、2014年にECサイトリニューアルを行うことになった。その際に重視したのが、全国に160店舗以上を展開する実店舗の強みを活かしていくことだったという。

「世の中のEC化率が高まっていくなか、オンラインだけのリテーラーにはできない、実店舗を有効に活用した売りかたができるのではないかと考え、2013年頃から店舗との融合性の強化に取り組み始めました。オムニチャネルやO2O、OMOなどさまざまな言葉があるかと思いますが、実店舗とECサイトに統一性をもたせ、どちらであってもお客様が心地よく買い物できる環境を作っていくことを目指すために、私たちはそういった取り組みを『シームレス・リテーリング』と呼んでいます」

 2014年当時、ECで取り扱うアイテム数は店舗の3分の1程度であったが、数年をかけて店舗同様の商品数である約3万点を揃え、ネット限定商品も拡充した。同時にシームレス・リテーリングを実現するための、実店舗との連携サービスの拡大にも力を入れてきた。

 たとえば店頭では、欠品や取り扱いがない商品について、店舗スタッフがタブレットでオンライン購入を案内する「ストア・オーダー・システム」を採用する。一方で、ECで購入した商品を最寄りの店舗で受け取ることができる「イン・ストア・ピックアップ」のサービスもあり、オンラインと実店舗の双方向の行き来を促している。

 ECサイト上では、店頭のディスプレイと連動する形で、季節商品や新商品などをトップページに表示。店頭との統一感をもたせるための工夫を行っている。各商品ページには在庫がある全国の店舗を表示し、実物を見たい顧客のニーズに応えながら、実店舗への送客を促す。

 また2018年からは、店頭で行われるイベントや新店舗オープンの模様をECサイトで配信するライブストリーミングもスタートした。

「基本的にはECの運営を行っているスタッフがお店に行き、オープン時のカウントダウンやテープカットの模様、お店の紹介などを生放送で配信したり、芸能人の方などをゲストにお呼びしたイベントをストリーミングするといった取り組みです。売上に直結することではないのですが、映像を通してお店の紹介や特価情報などを伝えることで、少しでも店舗への送客につながればと思い、行っています」

 こうした施策のほかにも、スマホに対応したサイト設計や、さまざまな決済方法、コンビニ受け取りなどの配送オプションをいち早く取り入れることで、2014年から4年連続での成長を実現した。

この記事は、紙の定期購読誌『季刊ECzine』に掲載した限定公開の記事です。
続きは以下の方法でお読みいただけます。


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連載:季刊ECzine vol.09特集「Shift to OMO ~オンとオフを融合するためのアイディア~」

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