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ECzine Day 2024 Autumn

2024年8月27日(火)10:00~19:15

ECzine Day 2019 KANSAI レポート(AD)

アパレル特化型AIで次のクリエイションの原資を生む ニューロープの挑戦

AIで生んだ利益を次のクリエイションの原資に ニューロープが目指すファッションテックのありかた

 酒井氏は、近年問題視されている衣服廃棄にも#CBK scnnrの技術が有効だと語った。

「売れ残った大量の衣服は焼却処分されています。このことは自然環境への負荷はもちろん、企業の収益性にも大きく影響しています。そこで、たとえば#CBK scnnrを通してSNS上のコーディネート画像を分析し、トレンド予測を行うことで商品開発の段階から売れ残りの対策を打つことができます」

 また、AIによるタグ付けで商品を特徴分類したうえで過去の売り上げデータを分析する、需要予測にも取り組んでいる。出力された統計モデルにこれから発注しようとしている商品の特徴を入力すると、最適な発注数や改善提案を行ってくれるというものだ。BRANDELIとも、同様のアプローチでプライシングの最適化などのPoCを進めている。

 衣服廃棄の問題を提起する一方で、それは「ファッション業界の努力の裏返しでもある」と酒井氏は話した。

「売れるものだけを作っていては多様性が失われ、そこにクリエイションは生まれ得ません。デザイナーやMDがシーズンごとに多様なスタイルを提案し、消費者が手に入れやすいようにとさまざまなチャネルで提供した結果として在庫が残ってしまう。これは業界が生み出している価値の裏返しであり、誰かの悪意がもたらしているものではありません。AIの力で売れる商品・売れにくい商品、それぞれの在庫を適切に持ち、売り切り、利益をしっかり残して次のクリエイションの原資にする。私たちはそういうサイクルを回すお手伝いをしていきたいと考えています」

 #CBK scnnrを導入すれば、月額3万円〜でAIの技術を施策に活用することができる。ニューロープは今後、台湾やタイなどの東南アジアを中心にサービスのグローバル展開を視野に入れており、エンジニア中心の多国籍チームで開発と営業に取り組んでいる。

 酒井氏は「クリエイターをエンパワメントしていきたい」というメッセージを最後に、講演を締めた。

#CBK scnnrに関するお問い合わせはこちら

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この記事の著者

渡辺 佳奈(ワタナベ カナ)

1991年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部を2013年に卒業後、翔泳社に新卒として入社。約5年間Webメディアの広告営業に従事したのち退職。故郷である神戸に戻り、現在はコーヒーショップで働く傍らライターとしても活動する。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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