SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

ECzine Day(イーシージン・デイ)とは、ECzineが主催するカンファレンス型のイベントです。変化の激しいEC業界、この日にリアルな場にお越しいただくことで、トレンドやトピックスを効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

最新イベントはこちら!

ECzine Day 2024 Autumn

2024年8月27日(火)10:00~19:15

ECzine Day 2019 KANSAI レポート(AD)

コマースだけでは不十分 マーケティング、サービスも加えた3点でカスタマージャーニーを意識せよ

カスタマージャーニーを捉えるための6つのポイント

 Pinterestの例のように、Instagramなどの外部メディアからECサイトに流入する動きは増加傾向にある。伊勢路氏は「ただECサイトを運営すれば良いという世界ではなくなってきている」と語った。

 オムニチャネルの進化系ともいわれるユニファイドコマースは、まさに「ECの世界をいかに効率良く拡張していくか」という考えかただが、世界のトレンドはさらにその先のユニファイドエンゲージメントに向かっているという。

「これまではコマースの中の体験だけを良くするユニファイドコマースが主流でしたが、今後はコマースだけにとどまらず、新規顧客を獲得する『マーケティング』、購入後の顧客育成をスムーズに行う『サービス』を含むカスタマージャーニー全体を意識する必要があります」(伊勢路氏)

 カスタマージャーニー全体を捉えようとすると、道のりは非常に長い。注力すべきポイントとして、セールスフォース・ドットコムは以下の6点を重視している。

  1. 商品のおすすめ
  2. カゴ落ち
  3. クーポンの発行
  4. 注文の確認
  5. アップセル
  6. 代理注文

 これらのポイントをカバーするために、セールスフォース・ドットコムではCommerce CloudだけでなくMarketing CloudやService Cloudなどの製品を組み合わせて提案している。Marketing CloudとCommerce Cloudを組み合わせると、1~3のように顧客の背中を押す仕組みを作ることが可能となる。

 アスリート向け商品を提供しているドームの場合、Marketing CloudとCommerce Cloudをうまく組み合わせることでリピート購入者数やCVRを前年の3倍にまで増やすことができた。成功の秘訣は、顧客セグメントを適切に行ったうえで、それぞれに応じた施策を打った点にあるという。コマースのみならず、ブランドの全体の売り上げ向上にも貢献した好例だ。

 シューズメーカーのクロックスは、Marketing CloudとCommerce Cloudを組み合わせ、従来の一斉配信メールからデータに基づいたOne to Oneメール施策に切り替えたことで新規売り上げを20%も獲得することに成功した。

 Service CloudとCommerce Cloudを組み合わせると4~6がカバーでき、購入履歴などの顧客情報をしっかり握ったうえで企業側がアフターフォローにあたることができる。

 Customer Thinkが、顧客からの問い合わせに対応するエージェントらを対象に行った調査の結果によると、「個別化されたエクスペリエンスの提供に必要な顧客情報を全て入手できている」と回答した人はわずか27%だった。同時に、84%のエージェントが「顧客データが全てそろっていることが重要」と回答した。

 スポーツブランドのadidasは、1,100ものエージェントを世界中に抱えている。Commerce CloudにService Cloudを組み合わせることで、彼らが迅速かつパーソナライズされたよりスマートなサービスを提供することが可能となった。

「企業には迅速で正確な対応が求められるようになってきています。顧客やシーンに応じて多様な機能を使いこなさなければならないのに、それらの機能がバラバラに存在していては企業の動きが鈍くなってしまいます。Commerce Cloudの場合は、セールスフォース・ドットコムが提供する他のサービスとシームレスに連携することができるので、スピードを落とすことなく顧客との接点を強化することができます」(伊勢路氏)

 拡張性の高いプラットフォームと高性能なAIによって、顧客体験向上とビジネス成長の双方を達成することができるCommerce Cloud。伊勢路氏は「ユニファイドエンゲージメントへシフトする企業を多様なソリューションの組み合わせで手厚く支援したい」と語り、本セッションを締めた。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
ECzine Day 2019 KANSAI レポート連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

渡辺 佳奈(ワタナベ カナ)

1991年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部を2013年に卒業後、翔泳社に新卒として入社。約5年間Webメディアの広告営業に従事したのち退職。故郷である神戸に戻り、現在はコーヒーショップで働く傍らライターとしても活動する。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事をシェア

ECzine(イーシージン)
https://eczine.jp/article/detail/7183 2019/11/25 11:00

Special Contents

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

ECzine Day(イーシージン・デイ)とは、ECzineが主催するカンファレンス型のイベントです。変化の激しいEC業界、この日にリアルな場にお越しいただくことで、トレンドやトピックスを効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

2024年8月27日(火)10:00~19:15

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング