100点ではなく、60点取れればいいと考えたほうがいい
――藤原さんがコメ兵でECサイトを立ち上げられた経緯からお教えください。
藤原(コメ兵) 私は1999年にコメ兵に入社しました。当時はECではなく「ネット通販」と呼ばれていましたが、2000年にECを立ち上げました。その時私はパソコンすら持っていない状態でしたが、「パソコン得意なやつは手をあげろ」と言われて、嘘をついて手をあげてしまったんです。
当初は宝石、時計、着物、楽器など7サイトぐらいありましたが、それぞれが大きくなってきたので、2010年に今の総合通販ECにすべて統合しました。その頃はサーバーが僕の足元にあって、誤って電源に触れてしまうとサーバーが落ちるという状態でやっていましたね(笑)
ECを立ち上げたときからすでに、今でいうオムニチャネルのような形で、取り寄せなども行っていました。ウェブで事業をしようというのがそもそもの始まりだったので、デジタルの集客も含めて「ECをやっているお前がやれ」と言われ、Web事業室を作ったのが始まりです。
――小規模なECサイトでは経営にまつわる仕入・出荷・経理などはもちろんのこと、デザイン、システム、データ分析まで1人でこなすものなのでしょうか。
藤原 サイトがどれだけの規模感かにもよりますが、100点をとろうと思うとできないので、60点とれればいいと考えたほうがいいと思います。その中で、デザイン、システム、データ分析などの分野で、ご自身が一番得意なものがあると思うんですね。得意なものはバリバリ磨いて、足りないところはベースの部分まで上げればいい。ベースまで上げることが難しければ、外部に頼ればいいと思います。