DMP導入、クーポンつきシナリオメールの配信へ
2013年にベイクルーズはDMPを導入し、『WEBCAS』と連携。顧客の段階にあわせ、配信のタイミングと内容を変える「シナリオメール」をスタートして成果を上げている。
ベイクルーズでは、購買履歴をもとに顧客を分類し、段階に合わせて数十種類のシナリオメールを完全自動で配信。シナリオメールの内容は、DMPで分析・抽出したデータを元に、ベイクルーズが作成している。
「メールマーケティングを始められた当時は、オススメアイテムを表示する基本的なレコメンドメールだけだったのですが、徐々に『特集』を掲載したり、購買履歴からそれぞれの顧客に合った情報を掛けあわせたりと、メールの見た目だけでも随分と変わりました。今ではDMPを駆使したデータドリブンなマーケティングを実施し、『どういうメールを送れば成果につながるか』をつかまれています」
2013年にDMPを導入したのは、かなり早い決断だったと言える。ベイクルーズ自社ECの責任者である加藤さんは、テクノロジーの情報収集にも積極的だ。
「現状に満足せず、常に新しい取り組みをして、売上を上げようと考えていらっしゃいます。先進的な取り組みが、売上につながっているのがすばらしいですよね」
自社ECサイトを伸ばすための組織へ
メールをはじめ、ECへの取り組みが変わるとともに、組織体制も変わってきた。自社ECを伸ばすために、専門の部署が、専門の取り組みを行っているのである。
「ベイクルーズ様では、約3年前、ECのマーケティング施策をスムーズに実現するための体制を作り、2014年8月期のEC売上高が前期比46%増という成果につながりました。さらに、自社ECサイトに限ると77%増となっています。多くのアパレル企業さんがモール頼みになっているところを、自社ECサイトの伸び率のほうが高いのだからすごいです。
それは、最新テクノロジーの導入はもちろんですが、EC専業の開発部隊が、細かい機能をコツコツと実装しているからだと思います。たとえば、モールでコンバージョン率が高かった自動通知メールの施策を、すぐに自社ECサイトにも取り入れる、といったことができるようです」