企業価値1,000億円企業を20社、100億円企業を100社生む━━Qoo10の新たな挑戦
2025年3月に韓国・ソウルで開催された同カンファレンスにて、ビューティー企業のブランド育成を支援するプログラムの実施を発表したQoo10。同プラットフォームを運営するeBay Japan合同会社 代表取締役の具滋炫(グ・ジャヒョン)氏は、今回のカンファレンスの冒頭で育成支援プログラムと今後の市場拡大の指針について、次のように言及した。
「Qoo10は、ブランド育成プログラムを通じて、ビューティー企業20社を企業価値1,000億円規模に、100社を100億円規模の企業へ成長できるよう支援します。
また、ビューティー領域と相性の良いインナービューティー市場の強化にも力を入れてまいります。この二本柱で、日本のビューティー業界のみならず、日本経済全体を盛り上げていきたいと考えている次第です」(具氏)
国内化粧品ECシェア20%でも「伸びしろはまだある」 カスタマーファンダム創出へ
「お買い物と、あそぼう。」をテーマに掲げ、エンタメ性ある購買体験の提供に注力するQoo10。具氏の言及からもわかるとおり、その成長をけん引してきたのはビューティーカテゴリーにほかならない。実際、直近5年間の同カテゴリーの売上成長率は4倍以上、Qoo10におけるビューティー関連商品の取扱高比率は80%(富士経済調査)と著しい伸びを記録する一方で、営業本部 本部長の川鍋優子氏はこの結果を冷静に分析する。
「Qoo10はこれまで、韓国コスメを中心にマーケット規模を拡大してきました。日本の化粧品ECの市場規模全体に目を向けると、Qoo10のシェアは国内最大級ながらもまだ2割強で、伸びしろがあります。市場の売上の大部分は日本コスメによるものですので、Qoo10にとって日本のセラーの皆様との共創は、大きな可能性になると考えています」(川鍋氏)
川鍋氏は、Qoo10の強みについて、Z世代を中心とする若年層がコア顧客層として定着している点に言及。同世代は、Qoo10ローンチ時からの根強いユーザーもいて、比較的購買力を有する30代以上と比べて「『新商品を試したい』という欲求が強い」と調査結果に触れながら説明した。
「Z世代のこうしたニーズに対して、Qoo10は『My Product(欲しいものがある)』『My Place(自分のための場所)』『My Event(ここだけの魅力)』といった要素を用意しています。これらが掛け合わさることで惹きつけられる要素が生まれ、カスタマーファンダムの創出につながっていると考えています」(川鍋氏)
