既存顧客との関係も深まるUGC活用 3つの成功事例
セッション後半では、井上氏が「visumo」のプラットフォームによるUGC活用の成功事例を紹介した。
まずは、レトルト食品メーカー・株式会社にしき食品が展開する自社ブランド「NISHIKIYA KITCHEN」の販売サイトだ。同サイトの「FAN'S PHOTO」というコーナーには、顧客がInstagramに投稿した同社商品の写真が掲載されている。実際の顧客の投稿を通じて様々な食べ方を訴求することで、情報の幅を拡大。掲載許可を取るための投稿者とのコミュニケーションも、ブランドと顧客がつながるファンマーケティングの一環として機能しているという。
「直接対話することでファンとのエンゲージメントが高まり、再投稿にもつながります。すると、より質の高い投稿が集まってくる良いサイクルが生まれるのです」

また、株式会社ニトリが展開する「ニトリネット」も、UGC活用でファンを増やしている事例の一つだ。「NISHIKIYA KITCHEN」と同様に、「#ニトリ」「#mynitori」 とハッシュタグがついた顧客のSNS投稿を掲載するコーナー「みんなのニトリ」を展開している。2025年3月時点では9,000枚以上のUGCがサイトに掲載されている。
インテリア商品のコーディネートの撮影には、部屋や小物の準備が必要なため、手間とコストがかかる。一方、Instagram上には、既にニトリの商品を使った顧客の部屋の写真が投稿されていた。ニトリはそうした顧客に許諾を得て、投稿された写真を自社ECサイトに活用。加えて、商品詳細ページで「この商品を使ったみんなのニトリ」という欄からInstagramの投稿紹介に遷移できる仕組みを構築した。
「自社ECサイトでは、ファーストビューにUGCを活用するケースが増えています。目につきやすい場所に最適なコンテンツを用意するのがポイントです」

そのほか、影響力があるインフルエンサーと協力した事例もある。たとえば、株式会社ワークマンはYouTuberとの連携が特徴的だ。2018年に、カジュアルなアウトドアウェアも取り扱う「ワークマンプラス」の展開を開始した同社は、YouTuberを同ブランドの公式アンバサダーに任命し、情報発信や商品開発で協業。彼らがYouTubeで公開した動画を自社ECサイトに掲載することで、ファン層の拡大に成功している。

このように、UGCの活用によって自社だけでは気づけなかった商品の良さや顧客が求める情報を効率的に届けられる。井上氏は、顧客の興味・関心のデータとCDP(カスタマーデータプラットフォーム)を連携した施策、AIによるパーソナライズの精度向上など、「visumo」内の様々な機能強化を通じて、支援内容をよりアップデートする考えだ。今後の方針を共有すると、井上氏は参加者に向けて最後にこう呼びかけた。
「既存の自社ECサイトの仕組みを大きく変えるのは容易ではありません。そんな中でも、『visumo』は新しいコンテンツの見せ方を取り入れて、自社ECサイトの改善をサポートします。興味のある方は、ぜひお気軽に問い合わせください」