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変化する検索体験 まずはAI検索関連用語を知ろう
皆さま、こんにちは。MMOL Holdings 代表の河野です。前回の記事では、「商品ページの自動作成・翻訳・レビュー要約」を軸に、生成AIで“作業”を“戦略”へ変える方法を整理しました。今回は、その先に来る大波「AIショッピングエージェント」について解説します。
AI検索の普及にともない、検索は“答えを返す体験”に変わり、「人間に選ばれる」だけでなく「エージェントに選ばれる」ことが勝敗を分ける段階に入りました。これによって、検索を取り巻く用語も進化を遂げています。
本題に入る前に、まずはAIを活用した検索環境における可視性向上戦略を指す用語を確認しておきましょう。
AI検索関連用語
- AISEO(AI+SEO)
- AEO(Answer Engine Optimization)
- ASO(Answer Search Optimization)
- GEO(Generative Engine Optimization)
- GSO(Generative Search Optimization) など
これらは今後さらに目にする機会が増えるはずなので、ぜひこれを機に覚えておきましょう。それぞれの意味合いや使われ方は様々ですが、この記事では主に「AEO」と「ASO」という言葉を使って解説していきます。
OpenAI・Googleが着々と土台を固めるAIエージェントによる購入環境
2025年1月、OpenAIはユーザーの代わりにウェブサイトにアクセスし、タスクを実行できるエージェント「Operator」をリリースしました。同エージェントは、同年7月にChatGPTのエージェント機能として組み込まれ、OpenAIはウェブ操作・フォーム入力・ショッピング補助まで行う方向性を明示しています。
OpenAI「Operator」についての参考資料
一方、Googleは自社イベント「I/O 2025」で検索の新UIとしてGeminiの機能とショッピンググラフを統合した「AI Mode」の本格展開を開始すると発表しました。AI Modeでは、魅力的なビジュアルの提示、ショッピング向けの価格追跡、希望する購入価格での代理チェックアウト(agentic checkout)やバーチャル試着の機能を提供するとしています。AIによるガイド付き購入の標準化がいよいよ本格化するといえるでしょう。
Google「AI Mode」についての参考資料
なお、Googleは2024年8月にAIが生成した検索内容の要約をファーストビューに表示する「AI Overview(AIによる概要)」機能の提供を開始しています。これによってトラフィックが減少する懸念について、Googleは「全体として安定している」と公式見解を出しているものの、分配の変化は認めている状況です。