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おさえておきたいEC・通販先進企業

ECサイトが強いヨドバシカメラ!企業の歴史や事業内容・最近の動向を紹介


 大手家電量販店の株式会社ヨドバシカメラは、集客力の高い立地に店舗を構える点や、広い売り場を生かした品揃え、多くのスタッフを配置したきめ細かな接客対応などが魅力です。実店舗を含む売上高ではヤマダ電機やビックカメラに及ばないものの、ECにおいてはそれらを抑えて高い売上を誇っています。本記事では、ヨドバシカメラの基本的な特徴や事業内容、最近の動向などを詳しく解説します。

 大手家電量販店の株式会社ヨドバシカメラは、集客力の高い立地に店舗を構える点や、広い売り場を生かした品揃え、多くのスタッフを配置したきめ細かな接客対応などが魅力です。実店舗を含む売上高ではヤマダ電機やビックカメラに及ばないものの、ECにおいてはそれらを抑えて高い売上を誇っています。

 本記事では、ヨドバシカメラの基本的な特徴や事業内容、最近の動向などを詳しく解説します。

株式会社ヨドバシカメラの企業情報・事業内容の概要

ヨドバシカメラ外観

 株式会社ヨドバシカメラを理解するには、まず基本的な企業情報や事業内容をきちんとおさえておく必要があります。ヨドバシカメラの基本的なポイントから見ていきましょう。

株式会社ヨドバシカメラの企業情報

 株式会社ヨドバシカメラのおもな企業情報は、次のとおりです。

社名 株式会社ヨドバシカメラ
本社所在地 東京都新宿区新宿5-3-1
設立年月日 1960年4月
代表者名 代表取締役 藤沢和則
株式公開 非上場
資本金 3,000万円
おもなグループ会社 株式会社ヨドバシ建物
株式会社ヨドバシ物流
株式会社ゴールドポイントマーケティング
株式会社ヨドバシリテイルデザイン
株式会社石井スポーツ
株式会社アート・スポーツ

 株式会社ヨドバシカメラは、主要ターミナル駅前に大型店舗を出店しており、全国に24店舗を展開しています。一方で「ヨドバシカメラ.com」というECサイトの運営にも力を入れています。2021年3月期の売上高は7,318億円でした。

 顧客の利用シーンやライフスタイルまで踏み込んだ提案を行っているため、顧客満足度が高いという特徴があります。非上場だからこそ、自由な経営路線を走れているという面もあるでしょう。

株式会社ヨドバシカメラの事業内容

 株式会社ヨドバシカメラは、自社を「マルチメディア総合販売店」と位置付けており、さまざまな商品を取り扱っています。

 PC・OA機器、カメラ、デジタルカメラ、オーディオ・ビデオ機器、家電、時計、携帯電話、ゲーム機およびソフト・CD/DVDソフト、書籍/電子書籍、スポーツ/アウトドア用品、日用品など、家電だけでなく非家電の商品も数多く販売しているのが特徴です。

  商品点数は800万点を超えており、顧客のニーズに合わせて趣味性の高い商品も多く取り扱っているからこそ、リピーター獲得に成功しているといえます。

株式会社ヨドバシカメラの沿革

ヨドバシカメラ外観
年代 沿革
1960年4月 創業
1970年代 小売部門を創設。本格的に小売販売をスタート
株式会社ヨドバシカメラに商号を変更
1980年代前半 POSを全店で展開
1980年代後半 ヨドバシポイントカードを発行
1990年11月 ヨドバシゴールドポイントカードを発行
1998年7月 インターネット通販を開始
2015年3月 電子書籍サービスを開始、専用リーダー「Doly」を無料公開
2019年4月 株式会社石井スポーツを子会社化

 株式会社ヨドバシカメラでは、創業当初はカメラや写真関連用品を主力としていましたが、その後は家電やPC、玩具、ブランド品などを取り扱うようになりました。1990年代後半あたりから、従来よりも売り場面積と取扱商品数を増やした「マルチメディア館」という業態に移行しています。

 さらに、1998年からはECサイトを開設し、送料無料でサービス展開を行っています。また、家電量販店としては国内で初めてポイントサービスを導入し、顧客満足度の向上に努めているといえます。

株式会社ヨドバシカメラの強みや特徴

ヨドバシカメラ店舗外観

 株式会社ヨドバシカメラは非上場で、競合他社と比べると積極的なM&Aなどはあまり行っていません。また、顧客重視で事業展開を行う姿勢が見られます。

 ここでは、ヨドバシカメラが強みとする部分やサービスの特徴などを解説します。

ヨドバシカメラのおもなビジネスモデルと強み

 株式会社ヨドバシカメラは、ターミナル駅前に出店している大型店舗できめ細かい接客対応を得意としていますが、同時にECサイトでの取扱商品数を増やしたり翌日配送に対応したりといった動きも見られます。事業戦略として、実店舗とECサイトで提供するサービスの均質化を重視しています。

 家電などの大型商品は実物を見て選びたいというニーズがある一方、店舗に出向いても色違いやサイズの異なる商品の在庫がないというケースもあります。そのため、ヨドバシカメラではネット経由での注文を促すことで、倉庫から直接自宅に届けるといったアプローチを行っているのです。

 店舗で商品を取り寄せて後日取りに行くよりも効率的であり、顧客満足度の向上につながっています。ヨドバシカメラは、顧客を第一に考えてサービスの仕組みを整えているため、スピード感を持った対応が行えるといえるでしょう。

 また、すべての商品を自社で仕入れて販売している点も特徴です。そのため、無駄なコストを発生させずに利益率が高いビジネスモデルを実現しています。ヨドバシカメラで取り扱っている商品は800万点を超えていますが、少量・多品種・高回転といった戦略で他社にはない強みを発揮しているといえます。

展開しているサービスの特徴

 株式会社ヨドバシカメラでは、購入を目的に店舗やECサイトを訪れてもらうのではなく、「気軽に立ち寄ってもらえる店づくり」を軸足に置いています。競合他社と比較しても、売り場に常駐するスタッフの人数が多いため、顧客の細かなニーズに対応した接客や販売を行えているのが特徴です。

 また、商品を販売したあとも、不具合などの相談を原則無料で行っており、適した修理メニューを提案しています。修理やメンテナンスにはヨドバシカメラが発行している「ゴールドポイント」が利用できる点も、気軽に相談しやすくするための工夫といえるでしょう。

 そして、ECサイトで利用できる「ヨドバシエクストリーム」という配送サービスでは、対象エリアへのスピード配送を原則無料で行っています。24時間配達を受け付けており、配達時刻は事前にメールで知らされるため、受け取りもスムーズです。 対象エリアが限られたサービスではありますが、ヨドバシカメラの強みのひとつとなっています。

株式会社ヨドバシカメラの最近の動き

配送トラックのイメージ

 株式会社ヨドバシカメラでは、ここ数年は従来の方針とは異なる動きが見られます。どのような取り組みを行っているのかを紹介します。

石井スポーツを買収|EC・物流システムなどで連携

 2019年4月3日、株式会社ヨドバシカメラはスポーツ用品の販売を行うICI石井スポーツを買収すると発表しました。ICI石井スポーツはスキー用品や登山用品などのアウトドア用品を販売する専門小売です。同時に、ICI石井スポーツの子会社である株式会社アート・スポーツも傘下に収めました。

 買収によってECや物流システムなどで連携して、サービスの向上や収益の拡大を進めていくと発表しています。ヨドバシカメラでは非家電分野の取り扱いに力を入れており、2015年にECサイトでのゴルフ用品の販売、2018年には実店舗とECサイトで酒類の販売も始めていました。

EC比率を5割に引き上げ

 2021年10月21日、株式会社ヨドバシカメラは家電や雑貨といった分野において、ECでの販売比率を現況の3割から5割程度まで引き上げることを発表しています。物流拠点の整備に約600億円をかけ、全国で翌日配送ができる体制の構築を目指しています。

 こうした動きの背景には、アマゾンジャパンなど競合他社の動向が関係しています。これまでヨドバシカメラでは、実店舗を主軸とした販売戦略を行ってきましたが、当日・翌日配送に対応するAmazonプライムなどに対抗するためには、配送体制の見直しが必要だったのでしょう。

 ヨドバシカメラでは、新型コロナウイルス感染症の影響によってECのニーズが高まるなか、コロナ禍以前は600万点だった取扱商品数を800万点以上に増やしています。購入金額にかかわらず配送料を原則無料とするなど、顧客獲得のためのサービスを強化する流れが見られます。

システム会社に出資|ECや店舗向けシステムを強化

 2022年5月30日、株式会社ヨドバシカメラはシステム開発を専門とするクリエーションライン株式会社との資本業務提携を発表しました。第三者割当増資によって約1億5,000万円を出資し、ECサイトや店舗システムの開発強化につなげるのが狙いです。

 また、クリエーションラインの技術力を生かして、ECサイトの拡充のためにDX(デジタルトランスフォーメーション)を加速させる目的もあります。ほかにも、デジタルに強い人材の育成も掲げています。

  クリエーションラインは、短い期間で検証と改善を繰り返す「アジャイル開発」を得意としており、スピード感を持った取り組みを行おうとしている様子がうかがえます。

目を通しておきたいヨドバシカメラのトピックス

まとめ

 株式会社ヨドバシカメラは家電量販店では珍しい非上場の企業であり、競合他社の動向よりも顧客目線に沿ったサービス展開を行っています。ターミナル駅前に大型店舗を出店する都市型の家電量販店ですが、ECサイトの売上強化の目標を定めるなど、シームレスな販売戦略を立てている点が特徴です。

 小売DXの推進やデジタルに強い人材の育成など、時代の変化に合わせた取り組みを進めながら独自路線を貫くヨドバシカメラでは、顧客が「また利用してみたい」と思える店舗づくりが進められています。

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この記事の著者

EC研究所(イーシーケンキュウジョ)

ECについての情報を調べ、まとめてお届けします。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://eczine.jp/article/detail/11585 2022/08/03 12:32

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