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Box、Splunk、 Sports Tech Tokyo ITベンダーの秋の国外イベントを振り返る

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2020/01/27 07:00

 秋はイベントシーズン。この秋も複数のイベントに参加しましたが、今回は米Box(10月3日、4日)、米 Splunk(10月21日~24日)、そしてスポーツスタートアップのイベント「Sports Tech Tokyo」の ワールド・デモデイ(8月20日)を振り返りたいと思います。※本記事は、2019年12月25日刊行の『季刊ECzine vol.11』に掲載したものです。

クラウドのベストオブブリードを提唱するBox

 Boxの年次イベント「BoxWorks」は、今年も本拠地のあるサンフランシスコで10月3日と4日に開催されました。

 Boxはオンラインストレージとしてスタートし、コンテンツプラットフォームとしての機能を追加して成長してきました。よく比較されるDropboxとの違いは、Boxは早期にエンタープライズといわれる企業向けにフォーカスした点でしょう。戦略は成功し、Fortune 500の7割近くの企業がBoxを導入しています。今年のBoxWorksではエンタープライズ向けの機能を一歩前進させ、セキュリティが大きなフォーカスとなりました。

 セキュリティ機能として満を持して発表したのは、Boxが以前から開発を進めてきた「Box Shield」です。情報の機密レベルを分類するラベルにより共有の範囲などを管理する機能、機械学習により異常なダウンロードやアクセス値などを検出して通知する機能があります。サイバー空間のセキュリティへのアプローチはさまざまありますが、Boxのようなクラウドサービスではこれまでのセキュリティでは対策できない、というのがメッセージです。

 イベントのテーマは「SIMPLIFY HOW YOU WORK」(仕事のやりかたをシンプルに)。オンラインではファイルの共有やコラボレーションが容易になりますが、土台のセキュリティがあってこそ。セキュリティは地味ながら、Boxが狙う大企業が必要としている機能を用意したといえるでしょう。

BoxのCEOがSlack、ZoomなどのCEOとともにベストオブブリードをアピールするセッション。
左からBoxのAaron Levie氏、SlackのStewart Butterfield 氏、PagerDutyのJennifer Tejada氏、
ZoomのEric Yuan氏、OktaのTodd McKinnon氏。

 Boxのもうひとつのメッセージは、ベストオブブリードです。日本語にするなら“寄せ集め”、その対極となる概念は“スイート”になります。ベストオブブリードかスイートか——。業務アプリケーションの長年のテーマで、オンプレミス時代はOracleがベストオブブリードの企業を次々と買収して巨大なスイートを構築しました。今回はクラウド版で、クラウドにあるそれぞれの分野でもっとも良いサービスを集めて使おうというのがBoxの提案です。そのためにクラウドサービス側も連携をしっかりしていきますとアピールすべく、仲良しのSlackのCEO、このところ勢い目覚ましいビデオカンファレンスのZoomのCEOなどがやってきて、新しいエンタープライズシステムについて語りました。

 BoxのCEOを務めるのは、20歳で共同創業したAaron Levie氏。4年前に初めて見たときは落ち着きなく動き回り、頭の回転も速い若き起業家というイメージがあったのですが、もう30代。今年は父親にもなりました。今回インタビューする機会があったのですが、「趣味は?」と聞くと「子育て」と返ってきました。「シリコンバレーの企業は良いものを作れば世界が買うと思っているがそうじゃない」と、自分のいるシリコンバレーを冷静に外から見るコメントは印象的でした。

この記事は、紙の定期購読誌『季刊ECzine』に掲載した限定公開の記事です。
続きは以下の方法でお読みいただけます。


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