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季刊ECzine vol.23定点観測

SNSとOMOが問う商売への情熱 選ばれるためのテクノロジー活用へ

 EC事業者がおさえておきたい13のテクノロジー関連トピックスの「定点観測」。フラクタの河野さんに、ECシステムについて聞きました。※本記事は、2022年12月25日刊行の『季刊ECzine vol.23』に掲載したものです。

ひとつのSNSに限定せずメディアの作法にあわせよう

 ソーシャルコマースが言われて久しいが、決済や物流など実際にものが動くEコマースにおいては、グローバルなプラットフォームであってもなかなか一般に浸透するところまではいかなかった。

 それが最近では、Pinterestなど広告事業を始めた段階で商品カタログのデータフィードを活用した広告プロダクトを作り、Eコマースサイトへの誘導は当たり前、いかに遷移せず決済するかの議論になっている。また動画も当たり前になり、ライブコマースが日本でも再燃している。2022年7月のShopifyとYouTubeの提携は話題を集めた。

 デジタル化やEコマースへの期待もあって、システムの面では垣根なきコマースは実現可能になっている。一方でそれをEC事業者が使いこなし、売上アップにつなげることができているかはまた別の話だ。

「ソーシャルメディアとECをつなぐことは当たり前になりました。一方でAppleのSafari/iOSのトラッキング防止などの影響もあり、SNSなど広告からの誘導がしづらくなっています。さらにSNSについては、何かひとつのプラットフォームだけが生き残るわけではなく、さまざまなSNSを用途に合わせて使い分けています。ライブコマースは商材と売りかたがマッチすればうまくいきますが、そうでなければ難しい。このような状況下でEC事業者は、SNSをはじめとするメディアのバランスを再度取り直すことが求められています。データ連携や投稿ツールの活用は有効だと考えます」

 まだまだバズることへの憧れが残るSNS運用。代表などブランドの責任者が発信するものは目に留まりやすく、メッセージのあるそれには反応が寄せられる。そもそも彼らは投稿数が多い傾向にもある。やはり情熱かという原点に戻るのだが。

「オンラインになっても商売の根本的なところは変わらないのでしょう。ここ20年間、デジタルは新しくめずらしいもので、SNSやECは従来のものを刷新してまったく新しいものを見せてくれるという期待があった。それがコロナ禍を経て、一般のお客様でさえデジタルは従来のものを拡張するにすぎないと気づいたのだと思います。だからこそSNSにおいても、社長や作り手、売り手が情熱を持って発信しなければ伝わらなくなっている。従来は直接相対している人にしか伝えられなかったところ、デジタルツールを用いることで世界中に発信できるようになったのが変化とも、拡張にすぎないとも言えます」

 事業規模が大きくなるほど、個別のSNSに専任担当がつくだろう。運用負荷は減るかもしれないが、ブランドを維持するという意味では人が増えると難しくなる。

「担当者が分かれることで意思統一できていないという課題はあります。一方で、ブランディングを意識しすぎているところもあるのではないでしょうか。SNSにはそれぞれのお作法がある。にもかかわらず、世界観を統一するために写真もコピーも統一してとなると、メディアによっては投稿が違和感があるものになってしまう。大元となるメッセージは同じでも良いのですが、伝えかたはメディアのお作法に合わせてローカライズされるべきだと思います。そのお作法がわかっている人を担当にするとうまくいきやすい。『うちのブランドはこう表現していきたんだけれど、あなたならどう伝える?』との問いかけが重要です。ラグジュアリーブランドは、お作法に合わせた発信が非常にうまいですよね」

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