ヤマト運輸は、複数のデジタルキーを一括管理できるシステム「マルチデジタルキープラットフォーム」を開発し、デジタルキーを提供する6社と連携する契約を締結した。
2022年3月28日から、「EAZY」を配達するドライバーの端末に、オートロック付きマンションのエントランスをデジタルキーで解錠する機能を追加し、事前に指定したユーザーへの置き配を開始した。開始当初は東京都練馬区と豊島区・板橋区の一部のオートロック付きマンションが対象で、順次エリアを拡大する。
「マルチデジタルキープラットフォーム」は、複数の異なるデジタルキーをひとつのシステム上で同時に管理することができ、オートロック解錠⽤デバイスの設置情報と、EC注⽂時の配達先の住所情報をマッチングし、対象のデジタルキー会社にエントランスのオートロック解錠申請を⾏う。配達情報ごとにオートロック解錠に必要なワンタイムパスワードが発⾏されるため、⾼いセキュリティを実現している。
また、デジタルキー会社は、「マルチデジタルキープラットフォーム」とAPI 連携をするだけで導⼊可能。今回は、クラウド環境下でCI/CD を実践することで、開発スピードを落とさず⾼品質なシステム開発を実現した。
オートロックの解錠から置き配までの流れイメージ
- 荷物が発送された当⽇に、ヤマト運輸より荷物の配送予定をユーザー宛にEメールやLINEなどで通知。ユーザーは、通知内に記載されているリンクから受取り⽇時・場所を変更するページにアクセスして、置き配 をする場所(⽞関ドア前、⾃宅宅配ボックス、ガスメーターボックス、⾃転⾞かご)を選択し、オートロック解錠の同意を行う。
- 対象マンションに到着したEAZY CREWがオートロック解錠専⽤のアプリで配達荷物のバーコードをスキャンすると、解錠の正当性が確認される(「荷物の配送ステータス」や「ドライバーの情報」など)
- 正当性の確認完了後、アプリ内のオートロック解錠ボタンが有効化され、解錠ボタンを押下することでマンションエントランスのオートロックを解錠する(解錠は1回の配達で1回のみ)
- ユーザーが指定した場所に荷物を置き配し、撮像。撮像データを確認できるURLがユーザーの登録されたメールアドレスに配信される。