Instagramは10月22日(米国時間)、ブランドコンテンツ広告を通じたクリエイターとビジネスの協業を加速させるため、リールでの広告配信を含むさまざまなアップデートを行うことを発表。
ブランドコンテンツ広告をより使いやすく拡充
ブランドコンテンツ広告は、クリエイター(インフルエンサー及びパブリッシャー)が投稿したオーガニックのブランドコンテンツを、協業関係にあるビジネス、もしくはクリエイター自身が広告として配信できるもの。2019年6月に提供開始し、これまではフィードとストーリーズでのみ配信可能だったが、今回のアップデートにより、リールでもブランドコンテンツ広告を配信できるようになる。
また、これまでブランドコンテンツを広告として配信する際には広告マネージャを使用する必要があったが、今後はInstagramのアプリ上に「投稿を宣伝」というオプションが表示され、クリエイターもビジネスも、より簡単にブランドコンテンツを広告配信できるようになる。この機能は今後数カ月内に、ブランドコンテンツツールを使用できるクリエイターと、協業するビジネスに向けて世界中で導入される。
さらに、ブランドコンテンツを通じたビジネスとの協業に柔軟に対応することができるよう、クリエイター向けの新しいアカウント権限を追加。ビジネスがブランドコンテンツを広告配信するためには、クリエイターが事前に承認する必要がある。これまでは投稿ごとに承認する形だったが、クリエイターが協業しているビジネス自体を承認すれば、そのビジネスがタグ付けされているすべてのブランドコンテンツ投稿を自由に広告配信できるようになる。
アフィリエイト機能を利用するクリエイターもショップを開設できるように
クリエイターの収益化をサポートするためのツールとして今年6月から米国でテストを開始したアフィリエイト機能は、クリエイターがお気に入りのアイテムの商品タグ(商品名や価格を表示し、商品詳細ページに遷移させることができるタグ)を自身の投稿に追加し、売上に貢献した際にコミッションを受け取ることができる機能。
今後、アフィリエイト機能のテストに参加している米国の一部クリエイターは、自身のプロフィール画面にショップを開設し、紹介している商品を一箇所にまとめて表示させることができるようになる。
ショップでは、ビジネスがショップ機能を使ってショップを開設したり、クリエイターが自身のブランドのショップを個人のプロフィールに追加するときと同様、投稿にタグ付けした個々の商品を表示するだけでなく、複数の商品をコレクションとして紹介することが可能。
ブランドコンテンツパートナーシップ機能のテストを米国で開始
さらに米国では、ブランドコンテンツを通じて協業するパートナーを探しているクリエイターとビジネスが互いを発見しやすくしたり、Instagramのアプリ内でより簡単にコミュニケーションが取ることができるよう、新しいブランドコンテンツパートナーシップ機能のテストを開始。
まず、パートナーシップ機能を使って、クリエイターが協業してみたいビジネスをリストに追加しておくと、そのビジネスが協業するクリエイターを探しているとき、検索結果に優先的に表示されるようになる。
また、ビジネスが協業するクリエイターを探す際には、前述の機能を使って自社とコラボレーションしたいと言っているクリエイターのリストを見たり、フォロワー数や年齢などのフィルタをかけてクリエイターを検索し、キャンペーンに最適なパートナーを発見することができる。複数のキャンペーンを検討している場合、それぞれのクリエイター候補リストを整理することも可能に。
クリエイターとビジネスが、ブランドコンテンツについてのDM(ダイレクトメッセージ)を管理しやすくなるよう、該当するメッセージを分類する専用フォルダも追加。クリエイターのもとに届く数多くのメッセージの中でビジネスからのDMが埋もれてしまい、協業の機会を逃すことがないよう、パートナーシップについてのDMはリクエストフォルダではなく、専用フォルダに表示されるようになる。
これらの機能は、 e.l.f. Cosmetics、Eva NYC、Dr. Dennis Gross、Hawthorne、Keys Soulcareなど、米国を拠点とする一部のクリエイターとビジネスを対象にテストを開始している。