画像・動画のトリミングや美の評価も実現 DAMO Vision API活用事例
次に山田氏は、画像の中から必要な部分をトリミングするAPI「DAMO Vision API セグメンテーション」を紹介した。背景がある人物画像をインプットすると、人物のみもしくは着用する衣類のみをセグメンテーションし、トリミングした画像がリターンされる。
「同APIでは、物体を認識してトリミングを行っています。そのため、肌と色味が近しい衣類や形が複雑なものを着用していても、きれいに抜き出してくれます」(山田氏)
こうしたAPIは、中国のさまざまなビジネスで活用が進んでいる。山田氏はECでの活用事例として、最初に「Taobao」を紹介した。
Taobaoでは代表的なものとして、
- 類似画像検索
- 衣類、商品、家具のセグメンテーション(抜き出し)
- 高精細人物セグメンテーション
- 画像の属性分析(商品画像から、商品の特徴を返す)
などの技術が用いられている。いずれも精度高く処理でき、デザインされたポスターから商品のみを抜き出すといった複雑な判断も容易にこなす。
BtoCの総合ECサイト「天猫(Tmall)」では、動画内の人物セグメンテーションも行っている。顔のデータから特徴を認識するAPIを用いて化粧品の体験サービスを実現。EC上でこれまで困難とされていた体験を提供している。
CtoCのフリマサイト「咸魚」では、商品を出品する際に複数アップロードした写真から動画とサムネイルを自動生成。商品ページに掲載するほか、画像の画質や視覚的な「美」をAIで評価することで利用者の利便性向上を図っている。
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