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ECzine Day 2024 June

2024年6月6日(木)10:00~17:40(予定)

ECzine Day 2021 Summer レポート(AD)

マーケティング予算を増やした小売・EC企業は約6割 市場で差をつける顧客エンゲージメント構築を伝授

 コロナ禍を機に、オンラインショッピングの利用はますます広がりを見せている。消費者のオンライン購買は今後より定着すると考えられており、小売事業者や各ブランドは継続した対応や環境構築が求められている。その中で重視されるのが、顧客との持続的なエンゲージメントを創出するコミュニケーション戦略だ。2021年6月9日開催の「ECzine Day 2021 Summer」に、Braze株式会社 ソリューションコンサルタント 森田恭平氏、ビジネス・デベロップメント 山梨寛弥氏が登壇。事例を交えつつ、最先端テクノロジーを活用した顧客コミュニケーション基盤や、顧客とのエンゲージメントのありかたについて語った。

年末商戦施策に顧客が抱く不満 エンゲージメント構築に必要な3つの要素とは

Braze株式会社森田氏・山梨氏
(写真右)Braze株式会社 ソリューションコンサルタント 森田恭平氏
(写真左)Braze株式会社 ビジネス・デベロップメント 山梨寛弥氏

 オンラインでものを購入する行動が日常化しつつある中で、消費者はより快適な購買体験を求めている。それは、裏を返すと「できていないサービス」に対して厳しい目を向けつつあるということでもある。その姿勢を端的に表すものとして、森田氏は2020年9月にForbesへ掲載された記事「E-Commerce Sales Will Explode This Holiday Season, Putting Retailers’ Online Strategies To The Test」から「顧客の年末商戦施策に対する不満」を紹介した。

 同記事では、顧客がとくに不満を感じているものとして、「小売業者が最近購入した商品のオファーを送ってくること(34%)」「無関係なオファーを送ってくること(33%)」「既存の顧客として認識してくれないこと(31%)」などが挙げられており、消費者の49%が「その年のホリデーシーズンに、パーソナライズされたコンテンツやオファーを送ってくれる小売業者から購入する可能性が高い」と答えている。つまり、画一的なメッセージではなく、パーソナライズした上でタイミングよくメッセージを送ることが、顧客体験を高める上で非常に大切になっているというわけだ。

 では、はたして1人ひとりの顧客とエンゲージメントをどのようにして構築するとよいのだろうか。また、適切なタイミングで、適切な内容を情報提供し、自社のブランド価値や売上につなげるにはどうすべきなのか。

 こうした課題を解決するべく、2011年にアメリカ・ニューヨークで誕生したのがBrazeだ。イギリス・ロンドン、アメリカ・サンフランシスコと拠点を広げ、2020年10月に東京で日本法人 Braze株式会社を設立している。

 同社が提供するカスタマーエンゲージメントプラットフォーム「Braze」は、プッシュアプリ内のメッセージやウェブのポップアップ、SMSなど、複数の顧客接点でリアルタイムかつ一貫性のあるコミュニケーションを実現できることが特徴だ。日本ではまだ提供から日が浅いものの、グローバルではForresterやGartnerといった調査企業から常に高い製品評価を取得している。2021年6月時点でGAPやメルカリ、楽天などの小売・EC事業者に加え、バーガーキングやケンタッキーフライドチキンなど、世界に1,000社以上の顧客企業を擁し、月間300億人のアクティブユーザーをサポート。とりわけ近年では、実店舗とデジタルを融合させたOMO推進にも活用されるケースが増えていると言う。

 続いて、こうした活動を行う中で、Brazeが顧客エンゲージメントを高めるために重視している3つの要素が紹介された。まずひとつめは「リアルタイム」。これは購入前や購入後、商品・サービスの利用時など刻一刻と変化する顧客の深層心理をリアルタイムでとらえ、それぞれに適したメッセージを送ることを指している。そして、ふたつめは「スケーラビリティ」だ。パーソナライズメッセージを一度に大量作成できるシステムと、他システムとの連携性がここに該当する。

 3つめに紹介された「オムニチャネル」は、スマートデバイスの普及、顧客の活用するチャネルの多様化を踏まえ、好まれるチャネルを用いて適切なタイミングで配信を行うことを指す。森田氏は「Brazeはこれら3つの要素を兼ね備え、ブランドと顧客の絆、つまり真のエンゲージメント構築を実現できる」と強調した。

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中長期的なLTV向上を意識 顧客に合わせたアプローチを行うメルカリ

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この記事の著者

伊藤 真美(イトウ マミ)

フリーランスのエディター&ライター。もともとは絵本の編集からスタートし、雑誌、企業出版物、PRやプロモーションツールの製作などを経て独立。ビジネス系を中心に、カタログやWebサイト、広報誌まで、メディアを問わずコンテンツディレクションを行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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